一献献上Vol.41
春を告げる

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2月・春を告げる
 2月・如月、衣更月と綴るのは、1年で最も寒い時とされる大寒(1月20日)を過ぎても、衣を更に着る月と言われる所以です。2月といえば、早春に春を告げる花として”梅の花” を思い出します。

梅一輪
 「梅一輪 一輪ほどの暖かさ」は、松尾芭蕉の弟子だった服部嵐雪が詠んだ俳句です。この句は「梅の花が一輪また一輪と咲くにつれて、寒さが和らぎ暖かくなっていく」という意味だそうですが、「梅の花が一輪咲いたら、その周りに一輪ほどのほのかな暖かさが感じられてくるものだ」という解釈もあるようです。人それぞれ季節への想いによって、その感じ方も違ってくるだろうと思います。

日本酒発祥の地
 今回は「日本酒の起源」についてお話したいと思います。
 中国から今のお酒の基が伝来したことから、九州や出雲地方も日本酒発祥地として有名ですが、その中でも「清酒の発祥の地」として、次の場所が有力とされています。1つめは、奈良市東南の静かな山間にある菩提山真言宗・正暦寺です。15世紀、室町時代に僧侶達が醸した「僧坊酒」と呼ばれるものが、正暦寺にあったと記録に残っています。これに対して16世紀頃、兵庫県伊丹に酒造や海運で財を成した豪商・鴻池家の先祖にあたる人物が「にごり酒」の樽に誤って灰を落とした時、お酒が澄み、これを「清酒」の誕生とした説があります。古来の日本酒とは「どぶろく」のような濁ったお酒から、「清酒」という現在の「清酒」の基となったものを指します。
 奈良・正暦寺では仕込みを3回に分けて行う「三段仕込み」や酒母の原型での「菩提酛造り」などを発明したと言われ、現在の日本酒の醸造技術の基礎は僧侶達が生み出したと言われ、寺院の僧侶が絶大な経済力や政治力を持つ原動力にもなっていったようです。これに対して、伊丹の豪商・鴻池家は「すっきりした味と香りの清酒を造り出した」として江戸で販売を広めていきました。
 寒造りが一段落する2月、まだ雪深い酒蔵に白梅の香りがほのかに漂います。立春を迎えるこの時期、静かに春がやってきます。先達から受け継いだ仕込みを頑なに守りながらも、新しい仕込みに精魂こめ、酒を醸していきます。
この先達の業に一献献上!


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日本酒や梅酒をカナダへ輸入するバンクーバー拠点の貿易会社。京都伏見・齊藤酒造の日本酒やチョーヤ梅酒はカナダ地元でも人気。商品に関するお問い合わせはお気軽にどうぞ。
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