エコ・フレンドリーな都市として知られるバンクーバー。
そこに住む日本人なら、生物学者・環境問題活動家として名高いデヴィッド・スズキ氏の名前を、一度は耳にしたことがあるはず。
デヴィッド・スズキ氏ってこんな人!
1936年バンクーバー生まれ。第2次世界大戦の最中、1942年に6歳の時に強制収容所に送られ、戦後、財産を没収された上でロッキー山脈の東側に強制追放された。その後、学業を重ね、1961年に米国シカゴ大学から動物学の博士号を取得。1963年から2001年に退官するまでブリティッシュコロンビア大学で教鞭を執っていた。1990年にNPO団体デヴィッド・スズキ基金を設立、2004年には「現存する最も偉大なカナダ人」に選ばれた。その他、カナダで最高の栄誉であるカナダ勲章、第二のノーベル賞とも言われるライト・ライブリフッド賞など、世界中から多くの賞を受賞。
…という素晴らしい方。
カナダ人、特に日系人が誇りを持って彼の業績を語るのもわかりますね。
このデヴィッド・スズキ氏が 1979年から現在に至るまで監修を務めているのが、カナダ放送協会(CBC)の「The Nature of Things(ネイチャー・オブ・シングス)」シリーズ。これまでおよそ世界50ヵ国で放送されていて、多くのカナダ人が「デヴィッドのこの番組を見て育った」と言うほどの人気長寿番組。日本のNHK-BSで『デヴィッド・スズキの世界』と題して放送されたこともあります。
このほど、バンクーバーの映像製作チームが企画・撮影したエピソードが放送されるのに先立って、トロントで特別先行上映とパネルディスカッションが行われるというニュースが。
CBC
11月12日(木) 午後8時
『Sonic Magic: The Wonder and Science of Sound』
世界中の科学者や専門家の協力を得て、カナダ、イタリア、英国、オーストラリア、アメリカなどで撮影を敢行。どうして「音」で腫瘍が治癒するのか、アルツハイマーの症状を「音」が緩和するとは?、目の見えない人が「音」で物が見えるようになるというのはどういうことか?
そんな「音」の持つ不思議な力に迫ります。
見慣れたバンクーバーのダウンタウンも登場し、都市の喧騒に消えゆく「音の風景」を見ることができます。
テレビで見逃しちゃったよ!!という人もご安心。
パソコンやタブレットがあれば、CBCプレイヤーのサイトで過去エピソードが見られます。「CC」というボタンをクリックすれば、英語の字幕も出ますよ。
ドキュメンタリー番組は、ニュースのような時事英語は出てきませんが、一般人が日常生活で使う英語を聞くことができるし、専門用語なども、視聴者向けに解説してくれたりするので、ボキャブラリーを増やすのにも最適。カナダ人の友だちとの話題を広げるのにも、きっと役立つはずです!
(Photo credit: CBC)