全部「無料」?って本当
East Side Free Store

setsuyaku

バンクーバーのEast Sideに、地区そのままの名前の「East Side Free Store」がある。扱う商品も名前のままの「Free」、全くの無料のものばかりを扱うお店だ。ちょっと「変わった」お店のご紹介。

Q. なぜ、このお店をオープンさせたのですか?

Juliaさん

 きっかけは何年か前のクリスマス。毎年この時期多くの人がプレゼントやドレスなどを買っていきます。

「もっともっと」と底抜けの購買欲が街を埋め尽くし、その消費者社会に疑問が湧きました。

今年買ったものは1年後にはみんな飽きてゴミ箱へ。でもそうではなく、ひとつ のものを大切にして、社会全体でシェアしたり、リユースする仕組みが必要だと感じました。

またモントリオールへ行った際に道端でフリーボックスを多く見かけ、バンクーバーは遅れていると気づきました。そこで2008 年からこのプロジェクトをスタートさせたのです。

Q. 本当に全部フリーですか?

 はい。すべてフリーです。多くの方から衣類や食器、本やCDなど様々なものが寄付されます。運営も数人のボランティアが運営しています。

Q. ドネーションのルールはありますか?

 どんなものでも OK ですが、この先「誰かに使ってもらえるだろう」と想像できるものを持ってきてください。

Q. このお店の目指すところはどんなところですか?

 みんなに「本当に自分に必要なものは何か」を考えてもらう場所、また自分が予想だにしていなかったインスピレーションが得られる物理的なコミュニティーを作りたいと考えています。

例えば中途半端な長さの糸が置いてあって、誰かにとってそれはほぼゴミ同然だけれど、ある人にとっては「このちょっとの長さの糸が欲しかった!」という絶好のタイミングだったりします。

フリーだからといって価値がゼロではない。

すべてがフリーという枠の中であなたが何を感じ、それをどんな目的に使うのかを想像し、あなた自身もその機会を他の人に与えられる場所を作れればと思っています。そういった意味でこの店が私のゴールではなく、ここに足を運んだ人達からコミュニティーがさらに広がっていくことが私の目標です。  
(取材:吉村 静)

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あなたにとって価値がなくても、他の人には価値があるかも…。捨てる前にEast Side Free Storeへ持参してみてはどうでしょうか?


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