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トルコ発の『The Protector』でイスタンブールを満喫!

トルコ発の『The Protector』でイスタンブールを満喫!

binge-watching(ビンジ・ウォッチング)」という言葉を聞いたことがあるだろうか? binge とは「大酒を飲む、どんちゃん騒ぎをする、度を越して飲食する」などの意味で、binge-watching はドカ食い、ならぬ、ドカ観、つまりドラマシリーズにハマったあげく途中で観るのを止められなくて延々と観続けるということ。binge-watchingムーブメントの先駆けとも言えるのが『24- TWENTY FOUR-』(2001-2010)だろう。1時間のエピソードがリアルタイムの1 時間で進行し、シリーズ全体で24 時間=1日の物語になるという構成と、手に汗握るテロリストとの戦いというスリリングな展開で大人気となり、DVD が発売されると世界中で睡眠不足になる視聴者が続出した。
 最近では、Netflix Amazon VideoHulu などの配信サービスが、既存や新作シリーズを一気に全話配信するようになった。1 話観終われば、そのまま自動的に次のエピソードが始まるというありがた迷惑な仕様もあって、とても気軽にbinge-watching に陥りやすい。1 話だけ観ようと思って再生したら、結局全話観切って朝になっていた…という感覚は、ちょっとだけ、と思ってポテトチップスの袋を開けたのに、気づいたら一袋全部食べ切っていた…というのに似ている。
 そんな私が最近“やめられない止まらない” になったのがNetflix オリジナルシリーズ『The Protector(ラスト・プロテクター)』(シーズン1・全10 話)。
舞台は現代のトルコ・イスタンブール。孤児のハカンは骨董店を営む養父に育てられたが、実は代々イスタンブールの街を守ってきた”守護者”の末裔だった…というトルコ初のヒーロードラマ。さすがMade in Turkey なだけあって、スタッフ、俳優共にトルコ人、音楽ももちろんトルコ風、これでもかと贅沢に登場するイスタンブールの街並み。見慣れた北米発のTV ドラマにはない魅力が満載なのだ。アメコミヒーロー風だがインディ・ジョーンズ的な謎解きもある。鍵となるのは有名なアヤ・ソフィアだし、ブルーモスク、旧市街や新市街も出てくる。もちろんイスタンブール名物の猫も! 観賞の際にはぜひトルコ語音声・日本語字幕で観てほしい。臨場感アップ間違いなしだ。

高野 宣李(たかの せんり)
Twitter: @usagy_van
さすらいの旅がらすライター。2002 年からバンクーバーに在住。好きな海外ドラマ、映画は数知れず。面白ければ何でもござれの雑食系で、カナダ、アメリカ、日本を股に掛けて映画やテレビを追っ掛ける日々。

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