一献献上Vol.35
酒米(さかまい)、心白(しんぱく)とは?

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7月・七夕(たなばた)
    7月は和風月名で文月、また稲穂が実る月として穂含月とも呼ばれる頃ですが、やはり子供の頃から親しんできた「七夕」を思い出します。この七夕の節句は、五節句のひとつ「七夕」と言われ、中国に古くから伝わる牽牛と織女星の話と、日本古来の農耕儀礼にある棚機津女の信仰から、七夕の節句として親しまれるようになったそうです。

酒米(さかまい)とは
 酒米は日本酒を醸造する原材料、主に麹米として使用される米を指し、農産物検査法により食用米とは別の基準で定められている醸造用玄米です。地産地消という考え方から、酒米は全国各地で栽培され、現在、銘柄登録されている酒米は120種類以上、代表的な品種としては山田錦(兵庫県)、五百万石(新潟県)、美山錦(長野県)、雄町(岡山県)、愛山(兵庫県)、八反錦(広島県)などが有名でしょうか。これらの銘柄は、全国各地で栽培されるようになり、日本酒醸造が盛んな土地ほど、固有の酒米品種を開発・栽培する傾向があるようです。その土地の気候や土壌、水質、そして酒米の造り手により、同じ酒米の品種であっても酒質に大きく影響します。

心白(しんぱく)とは
 酒米の特徴としては、大粒で心白と呼ばれる中央の白い部分が食用米に比べ大きく、稲の背が高く倒れやすいので栽培が難しいと言われています。一般的に酒米は食用米と違い、食べても美味しくありません。心白にはデンプンが多く含まれ、お酒の醪にも溶けやすい性質があります。良い酒米は、精米する工程に耐えられるよう米粒自体が固く、醸造時に重要とされている吸水率が高いとされています。酒米の心白が酒造りの工程で大変重要な役割を果たすことになるのです。
 農夫が心を込めて育てた米を使い、蔵人たちが精魂込め酒を醸してきました。日本酒はその土地の大切な伝統文化として育てられてきたのです。
 七夕の夜、願いを込めて書き綴った短冊が、笹竹に揺れています。満点の星を見上げ、目を輝かせて天の川を探している子供達にも自然と笑顔があふれます。その笑顔に一献献上!


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