ベルーガに会いに チャーチルへ行きます
③意外な飼育員の仕事

今回は、意外な飼育員の仕事をご紹介しますね。
 皆さんは飼育員の仕事というと、どんなことを想像しますか? ショーをしたり、動物にエサをあげたり、動物と遊んだり? 私も就職する前はそんなことを想像していました。しかし、就職してビックリ! 実際に動物と接している時間は就業時間の1/4 もあるかないか程度でした。
 では何をしているのかというと、飼育員の仕事は何でも屋さんだ!と断言できます!! 例えば餌作りですが、飼育している動物の種類や頭数によって違いますが、私の水族館の場合、1日のエサの消費量は、なんと約400kg の魚やイカ、貝などです! しかもそれを個体の好みに合わせて切っていきます。同じ種類のイルカでも、ぶつ切りが好き、丸魚が好き、あの魚は好き・嫌いなど、好みは様々なので、その子に合わせた餌を作っていきます。私の水族館ではセイウチを飼育していましたが、セイウチは魚の3枚おろしを与える必要があるので、3枚おろしもできるようになります。飼育員になれば魚を捌くのが得意になりますよ(笑)。
 また、工作も得意になります。よくショーで動物たちが運んでくる輪っかやイルカがジャンプする棒がありますよね? あれ、もちろん市販されていないですから、ホースや釣竿を使って手作りしています。クリスマスやハロウィーンなど季節に合わせて館内の装飾を手作りしたりもします! 他にもショーで使う曲編集や、動物の説明板を作るために一番カッコよく見える写真を撮ったり絵を描いたり、今この記事を書いていても、何の仕事をやっていたんだろうと自分でも不思議になりました(笑)。
 ただし、私がいた水族館はそれほど大きくない地方の水族館だったので飼育員が何でもこなしていましたが、都市型の大型の水族館で飼育員をしている友人から、「うちは水槽掃除なんかは業者さんに頼んでるよ」と聞いた時は、思わず「ずるいっ!」と叫んだことを今でも覚えてます(笑)。        (続く)


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