Wellness and the Nature
第5回 三日坊主のすゝめ

第5回 三日坊主のすゝめ

 既にご存知の方もいるかと思いますが、健康は主に3つの要素から成り立ちます。
  『栄養・運動・休養』の3つです。
  今回は『運動』に関して。定期的な運動習慣が心身の健康に与える影響は計りしれません。 「毎日ウォーキングをしているよ」「週3日でヨガに通っています」など人それぞれ志向の違いはあっても運動を日常に取り入れている方は総じて生活の質が高い傾向にあります。
  しかし、これまで運動習慣がなかった方が急に「運動をしよう!」と思い立ち、スポーツジムに入会してみたものの1ヵ月ほどで通わなくなる、といった話はよく聞きます。その罪悪感からまた不摂生を繰り返し、むしろ最初より健康状態が悪化してしまう…。
  運動をすべきだと頭でわかっていてもなかなか運動習慣が身に付かない方は、まず考え方を変えてみてはいかがでしょうか。いっそのこと「三日坊主は悪くない!」と開き直ってしまいましょう。
  そもそも皆様ご自身の健康に関して真面目に向き合っているからこそ運動を生活に取り入れようとしているのです。しかしながら真面目すぎるがゆえに「続けなくてはいけない」の意識が強すぎて継続できなくなると自分を責めてしまいます。
そんな時に先に述べた「三日坊主は悪くない」と考えましょう。
  例えば、スポーツジムに通って10 日ほどで行かなくなった。次はヨガに挑戦してみたが、しっくりこない。キックボクシングが面白そうなのでやってみよう…というように、やってみたいと思うエクササイズをどんどんやってみる。そして飽きたら他のことにチャレンジしてみましょう。
  こういったことを言うと「継続してやらないから効果がない」「節操がない」という意見もありますが気にしないでください。むしろ色々なエクササイズを取り入れた方が心身の健康に効果的です。
  理由は、
①運動している事実は不変
  右の図のように種類が違い、各運動時間が短くてもほぼ毎日運動していることに変わりはありません。運動をすると、その種類関係なく運動後も一定期間代謝が上がりますので健康に好影響を与えるのは確実です。 
②新鮮な刺激が継続のコツ
  同じ運動を繰り返していくと必ず慣れが生じます。だからこそ継続しても苦にならないようになるのですが、その一方で身体への刺激が減ってしまいます。そのため、効果が減少していきます。毎日違う種目を行うと慣れが生じにくいので刺激が得られやすい。ちょっとした変化は継続にも繋がります。また、種目ごとに違う身体の使い方をするので同じ部位だけに負荷がかからずケガのリスクが減るというのも継続に寄与します。
  このように色々なエクササイズをとにかくやってみるというのは悪くありません。しかし、1つの分野のスポーツで高い成績を残すという明確な目標があるのであれば同一種目の継続した練習がもちろん必要です。
  そうでなければあえて毎日違う運動をして様々な刺激を身体へ与える方が効果的で継続しやすいのでオススメです。
  現実的には2、3種類のエクササイズを日替わりで行うのが取り入れやすいと思います。
  人間ですから飽きてしまうのも仕方ないよね、と受け入れてドンドン新しいことにチャレンジしてみましょう!
  健康を気にすることで誰かに迷惑をかけるなんてことはほとんどありませんので。
『三日坊主、10回続けば1ヵ月』です。

ヤマモトマサ
名古屋出身。治療家。トレイルランナー。最新の西洋医学と伝統的な東洋医学を組み合わせた手技治療を行う。トレイルランナーとしては国内外多数のレースに参戦。昨夏はアメリカで 100 マイルレース完走。出張治療承ります。bit.ly/masayama

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