We Love 『クラフト ビール』11
Faculty Brewing Co.

 ビール造りに必要な4 種類の原材料のうちの1つであるモルト。日本語で麦芽のことですが、文字通り、麦芽は発芽している麦のことですので、その発芽させる工程でいろんな種類のモルトができるのだそうです。
 基本、麦を水に浸し、発芽させ、酵素を発生させて、その後乾燥させるのですが、その乾燥の仕方によって、色の淡い麦芽ができたり、濃色の麦芽ができたりします。
 大きく分類すると、低温で焙燥させた色が薄めのペールモルト、ピルスナーモルトなど基本的な麦芽のとなる「ベースモルト」、ベースモルトを更に高温で焙燥させてさらに色や風味を付けた「キルンドモルト」、麦芽を高温で焙燥させたさらに濃色の「カラメルモルト」の3つに分かれます。更に焙燥させる温度や時間でそれぞれカラーの濃淡や風味を変え、更に細かく種類が分かれています。
 モルトの種類がわかると、自分の飲んでるビールのモルトがどのモルトからできているか当てることができて、また1つ楽しみが増えますね!
 ところで今回ご紹介しますFaculty BreweryのオーナーMauricio さんはBCIT で教鞭もとっておられ、Faculty という醸造所の名前もMauricio さんご自身の教授の経験から生まれたものだそう。自分達のレシピを一般公開し、たくさんの方々からコメントやアイデアなどをもらって、大学の学部のようにどんどん新しいレシピや革新的なアイデアを試していく場所でもあるそうです。 
 クラフトビールの知識を多くの人々に共有することで、興味がなかった人も興味を持ってもらえたら、という願いも込められており、彼らのビールの名前にはそれぞれ3桁の番号が振られています。
そうです、大学などでよく基礎的な入門講義には101 がつくことが多いですよね。ピルスナー、スタウト、IPA とビールの名前だけでは、どんなビールか分からない初心者でも各ビールの番号は、そのフレーバープロファイルを反映しており、数字が小さいほどエントリーレベルのビールとなっていて、数字が大きいほど実験的で大胆な風味のビールになっているため、ビール初心者であれば、数字の低いほうを選べば間違いありませんよ、ということなのだそうです。斬新だと思いませんか?
 また、家でビール作りをされている方であれば、彼らのウェブサイトに記載されているそれぞれのビールレシピをチェックして、参考にすることもできます! どうしてもビールが飲めない方には、ここで作られた発酵ドリンクのKombucha をぜひお試しください!!
 ちょっとビールに賢くなった気分になれて、ビール初心者から上級者まで、どなたでも楽しめるブルワリーです。


 


Izumi Hance

北海道帯広出身。1996 年よりカナダに移住。 お酒が3 度の飯より大好きで、美味しいものを食べることや期間問わず色んな所へ旅行をするのが趣味。 常に新しいもの、面白いもの、美味しいものを探し回っているアラフィフお気楽女。

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