社会人のマナー講座 第5回 電話対応

m2mannar6今回のテーマは電話応対です。電話は顔が見えない分、声・言葉遣い・ 話し方で印象が決まってしまいます。前回まで2 回にわたって学んだ正 しい言葉遣いと明るい声に加え、電話の流れやポイントを学ぶことで、 無駄のない好印象の電話応対に繋がります。就活でも企業と電話やり取 りすることが多くあります。【正確・迅速・丁寧・簡潔】な電話応対がで きるよう日頃から練習をしておきましょう。

【受け方のポイント】
●できるだけ3 コール以内に取る。
●明るく聞き取りやすい声を心がける→□□大学の○○と申します。
●メモは必ず取る→最後に大切な内容は復唱 (←電話は残りません)。
●就職後は、会社の顔・代表として受け答えするよう心がける。
●留守番電話に「またこちらからかけます」というメッセージが入って いる場合でも、相手との関係性を考え、必要があれば自分からできるだ け早くかけ直す。

【かけ方のポイント】mannar4
●静かな場所や電話状態の良いところを選ぶ。
●時間帯に注意する →休日明けの午前中や昼休み、出勤直後、退社直前は避ける。 →毎回「ただ今よろしいでしょうか?」のひと言を忘れずに。
●姿が見えなくても姿勢や表情は伝わるので、はきはきと笑顔で話す。
●正確・迅速・簡潔に話すため、内容は予めまとめておく。

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【就職後、電話を受けるようになった場合の注意事項】
電話を受け、名指し人に取り次げれば簡単なのですが、名指し人不在の場合の対応については注意が必要です。

mannar2≪名指し人不在の場合≫
①お詫びの言葉を述べ、不在の理由を簡潔に伝える
②相手の意向を確認したうえで適切に対応する
③急を要する場合、名指し人の携帯に連絡→迅速かつ臨機応変に対応
※自分の判断で、名指し人の了解なしに、携帯番号は勝手に教えないこと!重要

相手によっては、細かい情報を知りたがる人もいますが、【誰と、いつ、どこで、何を】など不在理由の詳細を伝えないように注意が必要です。伝えてしまった情報により、会社や名指し人の不利益につながる場合も考えられます。

mannar3≪伝言を受ける≫
①正確に聴き取り、要点は復唱確認(日時・社名・名前・連絡先など)
②数字や固有名詞など間違いやすい言葉は、別のわかりやすい言葉に言い換えて確認すると正確で安心。
③メモを活用し、名指し人に責任を持って伝える。
【メモ + 名指し人が戻ったら、声かけ】でより確実。

たとえ入社したばかりでも、電話に出る時は会社の顔・代表として対応することが大切です。対応のまずさや間違った言葉遣いは会社のイメージダウンにつながります。どんな電話も相手に失礼のないように気をつけましょう。就活で企業の人と電話で話をする時も、その電話応対で自分の印象が決まる、合否に影響が及ぶ可能性があるかもしれないということを肝に銘じ、今からしっかりと電話応対の基本を身に付けておきたいものですね。

次回のテーマは、E メールと手紙のマナーです。


高橋泰代 

大学卒業後、私立一貫校の教員を経て、夫の勤務に帯同しバンクーバーに滞在。帰国後、人材教育企業に勤務し、講師業をスタート。企業・行政向けにビジネスマナーをはじめ、コミュニケーション力・マネージメント・コーチングに関する研修を多数企画・担当。就職支援・相談にも活動の分野を広げ、現在に至る。

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