『¢25』使い捨てカップ費用について考える

ファストフード店で利用されている「使い捨てカップ」。バンクーバー市内の店舗ではこのカップに「¢25」の費用が追加されるようになりました。これはある日突然に決まったのではなく、去年の11月30日。バンクーバー市のHPにこの日、

all residents to get ready for new by-laws on single-use cups and shopping bags

という情報があがりました。読んでみて、何か「変」な印象があがりました。
『使い捨てカップを利用しないようにする』という取り組みについて異存はありません。

The new cup and shopping bag by-laws are important pieces in our strategy to reduce waste from single-use items.

痛く「同意」する次第ですが、でもコロナ禍で確か自分のカップ持ち込みを許可していないカフェやファストフードもあるので、こうした場合は「¢25」で使い捨てカップを利用しなくてはなりません。
また、読み進むにつれ、さらに「あれれ?」

Businesses are encouraged to use the fees collected to invest in reusable alternatives and to help cover the cost of complying with the by-laws.

徴収した¢25に関してその使い道は「企業任せ」になっているんです。
どういうこと?
ショッピングバッグの場合は自分のものを持って行けば、バッグ代も支払わずに済むし、エコにもなります。バッグを持って来ていない人には有料で買う事になるわけです。

でも、コークの紙カップ、フラペチーノのプラスチックカップにはマイカップを持ち込んで利用ってできるんでしょうか?
市が示しているように、企業側は集めたお金で紙パックやプラスチックカップが使い捨てにならないような「reusable alternatives」を開発してくれるんでしょうか?
どうも、使い捨てカップとショッピングバッグとを同列に考えているところに無理がありそうです。

また、こうしたドリンクを去年まで買っていた人は「カップ代金を含んだ値段」で支払っていた訳で、今年になってから「余分」に企業に「¢25」に支払っていることになります。
Businesses are encouraged to use the fees collected to invest in reusable alternatives.
「reusable alternatives」ホンマかいな?

なお、こちらではホームレスにもこうした費用がかかっている問題や、このby-lawの導入時期について市民が疑問に思っているようです。

  • Some Vancouverites question timing of bylaw implementation, as some businesses won’t accept patrons bringing own cups
  • many people are questioning the timing of the new fees, because some businesses still aren’t accepting reusable cups due to the COVID-19 pandemic.

また、市として、

they can use a contactless cup procedure that we developed with Vancouver Coastal Health, based on models that we’ve seen used around the world by major chains that lets customers bring in their own reusable cup and put it on a tray or a plate or sometimes we see it in a ceramic mug. That lets the barista make the drink without actually touching the reusable cup.

と「コーヒー」類を念頭に検討しているようです。
でも「ソフトドリンク」類のプラスチックカップはどうされるおつもりでしょうか?それともこのbylawはコーヒーカップだけが対象なんでしょうか?


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