ヒジャブ
By Anna Martadiningrat – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, Link
【どんな訴えだったか】
ベルギーの大手民間警備会社「G4S」で働いていたムスリム女性が起こした裁判。この会社そのものが、従業員が思想信条を表すものを着用してはならないという「暗黙のルール」があったとされています。そこで働いていた女性が、業務中にHijabを着用したいと主張したが認められず、それがもとで解雇されたということで訴えたものです。
【判決】
判決は企業が社内規定に沿った形で行われても、即それが、特定の宗教に対する「直接的差別」にはあたらない、としたものです。
EU法により宗教を理由とする差別は禁止されているが、この会社のルールは全員に等しく適用され、処遇の平等に基づくもので、特定の誰かだけに禁止が適用されるわけではない。また、従ってこのような内部規定は、宗教や信条に直接基づいた処遇の差を導入するものではない
とも判断を示しました。
EU加盟国のフランスでは、学校の教室内ではヒジャブのようなものや宗教を表すようなシンボリックなものを身に着けたりすることは禁止されいるそうで、また、路上で顔を隠すようなベールの使用も禁止されているとのことです。今回の判断は「教室」を「職場」に拡大解釈したものと言えそうだ、とのことです。
この判定を受けて、アムネスティ（1961年に発足した世界最大の国際人権NGO団体）は「経営者が信条や宗教によって差別をしかねない」判断だとしています。
キッパー
By Zero0000 – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, Link
今回の「Hijab」問題は「ターバン」とかユダヤ教でかぶる「キッパー」などにも波及するのでないかと危惧する向きもあるようです。
