失敗しない、eTA ・ビザ・税関申告 について

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 査証、出入国審査等

1⃣ 日本とカナダとの間には,就学,就職,生業または報酬を受ける活動に従事する場合を除き,3か月以内の滞在については,査証免除取極がありますが,カナダ側の一方的措置として,6か月以内の滞在であれば査証(ビザ)は必要ありません。
 日本とカナダとの間にワーキング・ホリデー制度があります。この制度を利用する場合,日本国内で事前にワーキングホリデー査証を取得する必要があります。

2⃣ (1)2016年11月10日より,上記の査証免除取極に基づき航空機にてカナダへ入国(トランジットも含む)する際, 米国の電子渡航認証システム(ESTA)と同様な,事前にパスポート情報等を登録しオンライン認証を受けることを義務付ける電子渡航認証(Electronic Travel Authorization。略称:eTA)の導入が開始されました。(永住者カード,就労許可,就学許可の所持者を除く。また陸路,海路からのカナダ入国は対象外。)

(2)認証申請は,カナダ政府専用ウェブサイトから行なう必要があります。

カナダ政府eTA申請用サイト

 申請サイト 
(イ)認証費用として1件に付き7カナダドルが必要となります(クレジットカード決済)。入力する内容は,カナダ入国に際して提出する入国申告カードとほぼ同じで,氏名・生年月日・性別・住所連絡先などの申請者情報,パスポート情報,渡航目的のほか,いくつかの質問事項に対し,「はい」,「いいえ」での回答形式となっています。 (入力自体は英語もしくは仏語となりますが,日本語による申請方法案内があります。)

簡単にできるeTA申請方法

(ロ)一度認証を受けると有効期間は5年間となります。ただし,5年以内にパスポートの有効期限が切れる場合は,同期限までが有効期間となり,また,パスポート切り替え等によりパスポート番号が変わった場合には,新たに認証申請を行う必要があります。

(ハ)eTAの詳細等につきましては,以下をご参照ください。なお,eTA全般に関する電話によるご質問は,カナダ・ビザアプリケーション・センター(VAC)
http://www.vfsglobal.ca/Canada/Japan/important_information.html にお問い合わせください。

・eTA日本語情報ページ:
http://www.cic.gc.ca/english/visit/eta-facts-ja.asp
・eTA申請に関するメールによるご質問は,こちらのお問い合わせフォームにてお問い合わせください。
https://secure.cic.gc.ca/enquiries-renseignements/canada-case-cas-eng.aspx (英語/仏語対応可)。

3⃣ 入国審査の際,十分な旅費,滞在費を所持しない者,有効なパスポート,帰国の航空券を持っていない者,以前にカナダから強制退去させられた者,犯罪者,入国審査時に不正確な申告を行った者等は,入国を拒否されることがあります。
 入国が許可されるとパスポートに入国印が押され,滞在期限日が記入されます。期限日の記入のない場合は6か月まで有効となります。もし,入国印が押されなかった場合には,入国後最寄りの移民局で事情を説明して,パスポートに入国印を受けておくことが必要です。

4⃣ 米国と日本の間には査証免除プログラム(90日以内の商用・観光の目的で米国に入国する場合は一定の条件の下で査証を必要としない)がありますが,米国に滞在していた人が一時的にカナダに入国した後,米国に再入国しようとした際にトラブルになるケースが増えています。米国出国前に,現在所持している米国の滞在許可で,米国に再入国できるかどうかについて,移民局等で確認しておく必要があります。
 また,通常,観光でカナダに滞在していた者が,ビジター査証(査証免除による入国許可)が切れる前(通常は6か月になる前)に一度,米国に出国し,米国での観光を終えてカナダに再入国しても,カナダでのビジターとしての滞在期間は,その再入国日から新たに6か月認められるということではなく,初回のカナダへの入国日から起算して6か月とされる点に注意してください。

 なお,在カナダ米国大使館や総領事館では,カナダに長期滞在している人以外からは,原則として米国入国査証の申請は受け付けていませんので,カナダから米国に渡航する予定がある場合は,本邦出発前に駐日米国大使館又は総領事館で必要な査証を申請してください。
 とりわけ,米国は日本も含む査証免除国からの入国者に対し,パスポート情報等の事前登録を求める電子渡航認証システム(ESTA)を導入しています(但し,陸上移動により米加間を往復する人や,別途米国入国査証を取得した人については,ESTA登録の必要はありません)。米国への渡航を予定されている方は,早めに https://esta.cbp.dhs.gov/ より登録をされることをお勧めいたします。

5⃣ 具体的な注意事項は以下の通りです。

* 観光目的で短期間カナダに滞在した後,米国を経由して帰国する場合は,一般的にESTAの登録(航空機利用の場合),日本行きの航空券の所持及び米国滞在中の費用の証明が求められる。

* カナダに滞在中の人は,カナダの滞在期限が立証できる資料(永住権,就学許可,就労許可,ワーキング・ホリデー査証等)により米国への入国が許可される。

*査証免除プログラムで米国に入国し,一旦カナダへ出国した後,米国へ再入国(トランジットを含む)する際には,最初に米国へ入国した日から90日以上経過している場合は再入国が認められない。

* 永住,就労,留学等の資格で米国に滞在している場合で,米国からカナダへ一時出国後再入国するには滞在資格を証明するもの(例えば,学生の場合は留学許可書「I-20」)を提示しないと入国が認められないことがある。

* 米国での留学が終了し,日本への帰国前にカナダを観光しようとして,帰国用航空券,荷物等を米国内に残したままカナダに入国した場合,カナダ観光後に,荷物を引き取るために米国に再入国しようとしても,米国における学生としての滞在が既に終了しているので,所持している学生査証では再入国が認められない(学校修了後のグレースピリオド(帰国猶予期間)は米国内のみ旅行可)。この場合,帰国用航空券を所持していないため米国との間の査証免除プログラムを利用できず,一度日本に帰国しなければ,米国に入国できないことになる。

(詳細な査証情報を知りたい方は,駐日カナダ大使館(電話:03-5412-6200),または駐日米国大使館(電話:03-3224-5000)にお問い合わせください。)

税関申告

 すべての旅行者はカナダ入国に際し,税関申告書によりカナダ国境業務庁(Canada Border Services Agency,以下CBSA)係官へ申告しなければなりません。申告に虚偽が認められた場合,それらが没収,罰金または刑事訴追されることがあるので注意が必要です。

(1)外貨申告
 合計して1万カナダドル相当以上の現金,小切手やトラベラーズチェック等を含む有価証券を持ち込む場合は,入国時に申告する必要があります。1万カナダドルを超えていたとしても課税をされることはありません。

(2)主な輸入禁止品/輸入制限品
ア 麻薬,火器・武器,絶滅危惧種の動植物などの持ち込みは禁止されています。
イ 通常の肉類・肉製品・乳製品,青果・ナッツ類などの農水産物や,通常の昆虫・鳥類,花・樹木,種子などの動植物・同製品,並びにサンプル商品・器材など商業目的物品の一部には,規制・制限がかかる場合があります。

(3)税関に申告を要する主な持込品
ア 持病などで医薬品類を一定量以上持ち込もうとする場合は,日本からの書類が必要となる場合があります。詳しくは,Health Canada(ヘルス・カナダ)ウェブサイトの個人使用医薬品持込み欄(http://www.hc-sc.gc.ca/dhp-mps/compli-conform/import-export/gui-0084_biu-uif-eng.php#a6 )などにてご確認ください。
イ 下記(4)の免税範囲を超える贈答品/海外で購入または受領した製品/酒/タバコ
ウ 高価なパソコンなどの電子機器,装飾品

(4)主な免税品枠・金額
免税範囲60カナダドルを超える物品を持ち込んで課税される場合,カナダに入国したその州の関係法令が適用となります。
 短期観光・滞在者(カナダに観光・商用目的等で短期滞在する個人)の免税範囲は以下のとおりです。
(ア)酒:ワイン1.5リットル,またはそれ以外の酒1.14リットル,またはビールは355 ml缶なら24缶,もしくは8.5リットル相当量
(イ)タバコ:紙巻きタバコ200本,葉巻タバコ50本,刻みタバコ200gまで
※州ごとの飲酒・喫煙が許される法定年齢に達していること。
タバコ:全州で18歳以上。
酒類:アルバータ,マニトバ,ケベック州は18歳,その他の州は19歳。
※「CANADA DUTY PAID/DROIT ACQUITTE」と表示されていないタバコ製品には,特別関税が課せられる。
  カナダ居住者(カナダ永住者,再び定住する目的で戻ってきた元カナダ永住者,居留許可を持った長期滞在者)については,カナダを離れていた期間により,以下のとおりとなります。
なお陸路で入国の際,税関申告書の記入が不必要な場合が多いものの,CBSA入国管理官に対する携行品の申告は必要です。
●24 時間以上:
・200カナダドルを超えない物品。
・酒,タバコは免税対象外。
●48 時間以上:
・800カナダドルを超えない物品。
・同免税枠に酒,タバコを含める(上記の免税範囲内)。
●7 日間以上:
・800カナダドルを超えない物品。
・酒・タバコ,物品類は入国時に携行している必要はなく,別送が可能。
・同免税枠に酒,タバコを含める(上記の免税範囲内)。

【注】なお,以上の案内はごく一般的なものとなっております。詳細な内容等はCBSAのウェブサイト: http://www.cbsa-asfc.gc.ca/publications/pub/bsf5056-eng.html
http://www.cbsa-asfc.gc.ca/travel-voyage/ifcrc-rpcrc-eng.html#a5にてご確認ください。

○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
○外務省海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp/

この記事は「外務省海外安全情報」をもとに加筆・編集してあります。

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