社会人のマナー講座
第6回 E メールと手紙の書き方

m2manner6シリーズ最終回の今回のテーマは、E メールと手紙の書き方です。E メールはビジネスの通信手段の中心として高い頻度で使用されます。就活における企業とのE メールは「ビジネスE メール」です。

マナーをわきまえ、相手に敬意を払った正しい言葉遣い・文章で、できるだけ短時間に正確なメールを作成し送れるようにしましょう。当然のことですが、絵文字などは厳禁ですよ!

【Eメールのマナー】

E メールの構成
1. 宛先:To, CC, BCC は正確に入れ、うまく使い分ける。
To:宛先のアドレスは受信者全員に公開される。
CC(カーボンコピー):To, CC 両方のアドレスに同じメールが届く。CC で送ったことが記載される。主な宛先の人のほかに、目を通して欲しい人のアドレスをCC に記入。
BCC(ブラインドカーボンコピー):同じメールが届くが、BCC に入れたアドレスは、他の受信者には非公開。同じ内容のメールを送ったことをTo, CC の相手に知られたくない場合、その人のアドレスをBCC に記入。
2. 件名:本文内容が分かるように適切な件名を必ず記入。目安は15 文字程度まで。
3. 宛名:会社名・部署・分かっていれば担当者名を入れる。
– 会社・部署宛て:御中、 個人宛て:様 と区別。
– 株式会社を(株)などと略さない。
4. 本文:一行30 ~ 35 文字を目安に適宜改行すると読みやすい。内容ごとに一行あける。
名乗り:まず名乗る。差出人のメールアドレスだけでは誰だかわからない可能性もある。
挨拶:「いつもお世話になっております」など簡潔に。時候の挨拶は不要。
最初に目的(用件)を書くと、分かりやすい文章になる。
誤字・脱字・変換ミスに気を付け、簡潔・明確・誠実な分で書く。
最後の挨拶:「お忙しいところ、まことに恐縮ではございますが~」「お手数ではございますが~」「どうぞよろしくお願い申し上げます」など、丁寧な表現で終える。
5. 署名:差出人が分かるよう、メールの最後には所属・名前・電話番号などの署名を入れる。自動的に署名が入るよう設定しておくと便利。長くなり過ぎないよう6 行までにまとめる。
6. 添付ファイル:必ず適切な件名をつける。容量が大きくなりすぎないよう注意。
相手側のパソコンに、添付ファイルを開くことのできるアプリケーションソフトがインストールされていなければならない。相手のコンピュータの機種やソフト、バージョンを確認しておくことが必要。

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その他のポイント
denwa1. 送信前に再度読み直し、細心の注意を払う。送信後にメールは取り戻せません!
2. まめにメールチェックを行い、受信後はできるだけ速やかに返信する。
3. メールが相手に届いていると過信しない。また、メールが届いていても相手がすぐにメールボックスをチェックするとは限らない。急ぎの用事や重要事項などは、電話で「送ります」「いま送りました」と一報を入れた方がよい。

【手紙マナー】

一般手紙の構成
tegami1. 頭語と結語:ワンセットで使う。拝啓→敬具、前略→草々(草々)、返信の際は、拝復→敬具 など。
2. 前文:時候の挨拶→安否の挨拶→感謝のことばが続く。
3. 主文:「さて」「ところで」などのことばで要件に入り、「つきましては」などに続く言葉で、手紙の目的などを明確にする。
4. 末文:今後のお願い、相手の無事を祈る言葉、乱筆の陳謝など。結語の前に入る。
5. 後付:日付→署名→宛名の順に書く。
その他のポイント
1. 手書きの場合、字の上手下手ではなく、丁寧に書くことが重要。
2. E メールとは違い、時候の言葉、書式やルールに従ってきちんと書く。
3. 応募書類を郵送する場合は、応募書類だけを送ることなく、必ず送付状(手紙)を添える。
4. 手紙の書き方・封筒の宛名書きや裏面の書き方は、インターネットで簡単に確認できるので、不安があれば調べ、きちんとした体裁を整える。


good6 回にわたり、主に就活を意識したビジネスマナーを学んできました。ビジネスマナーを身につけることで、希望する企業への就職や仕事を手に入れられる可能性がぐんと高くなります。就活、就職後のお仕事だけでなく、プライベートもうまくいくようお祈りしています。頑張ってくださいね! 


高橋泰代 

大学卒業後、私立一貫校の教員を経て、夫の勤務に帯同しバンクーバーに滞在。帰国後、人材教育企業に勤務し、講師業をスタート。企業・行政向けにビジネスマナーをはじめ、コミュニケーション力・マネージメント・コーチングに関する研修を多数企画・担当。就職支援・相談にも活動の分野を広げ、現在に至る。

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