『越境出産』反対署名運動
「カナダの社会システムにタダ乗りは許さない」

woman-1118199_1280アメリカやカナダで子供を出産して、子供にアメリカやカナダ国籍を取らせる(Birth Tourism)中国人が増えている、と京華時報が7月4日付で伝えました。アメリカではこうした中国人への入国には審査を厳しくしているとのことで、自ずと残る「カナダ」で出産、カナダ国籍取得という「手段」の人気が高まっていると伝えています。

カナダを旅行で訪れ、出産する中国人の数は、カナダ統計局の調べでは、2012年の報告書で新生児38万2568人のうち、カナダ国籍のない母親は699人で、新生児547人に1人の割合で「越境出産」となっているそうです。
なお、ここバンクーバー地区では状況は特に悪化していて、2016年の報告書では3月31日までの年度中に、リッチモンド病院で生まれた新生児1938人中299人が地域住民の子どもではなく、そのうち295人は母親が中国人。この病院だけを例にとっても6人に1人が中国人の越境出産で生まれたという深刻な状況になっているとのことです。

カナダの場合、カナダ国内で生まれた子には「カナダ戸籍を取得できると規定」されていて、18歳になった時点でカナダの国籍にするのか自国の国籍にするのか「選択」できるようになっています。

「なぜ」そんなことをするのか?

子供がカナダ国籍ならその子の親たちは、親としてビザ申請をして、そのままカナダに居ついてしまい、その親や家族もさまざまな社会保障を受けることが可能となっているのが現状。これではカナダの社会保障システムに「タダ乗り」されているようなものです。

署名運動が開始されている。

それにしても、「隙間を狙う」彼らには驚かされるばかりですが、ここにきて、カナダ国内から反対運動が起きていると7月10日、フランス国際ラジオ放送ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)が報じました。

無題1それによると、リッチモンド選出の中国系議員アリス・ウォン氏が発起人になって、カナダで「越境出産」しようとする中国人が増え続けていることを止めるために何らかの対抗処置をとるようにと、署名運動がカナダの国会ウェブサイトを通じて行われています。

こうした「越境出産」をくい止めるために、既に、オーストラリア、ニュージーランド、フランス、ドイツ、イギリス、アイルランド、南アフリカなどの各国では、片方の親がその国の市民か、長期にわたって滞在しているかどうかによって「新生児」の国籍を認めるというような対策がとられています。(出典wikipedia)

署名運動では「納税者の負担が高まっている」等を理由に、これを撤廃する法案を求めており、既に6月16日から署名が始まり、7月12日現在、4667人の署名が集まったとのことで、10月14日を期限に国会に提出されることになっているとのことです。賛同されるカナダ市民、移民者の方は署名ができます。

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