HANANINGEN 清野 光 心優しきカリスマ・フローリスト

 

バンクーバーでInspiredされた
心優しきカリスマ・フローリスト 清野 光

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黒いシンプルなドレスの女性の髪に、色とりどりの美しい花を魔法のように飾り付けていくフローリスト。
それぞれのモデルのイメージに合わせて、違ったテイストのアレンジが見事。
9月7日、Visual Space で開かれたHANANINGEN FLOWER SHOWでは、あまりの美しさに会場から歓声が上がった。

バンクーバーと縁の深い清野 光(せいの ひかる)さん。
 「花屋さん」のイメージを180度変えるカッコ良さは、
まさに“カリスマ・フローリスト”
世界が注目するアーティストにバンクーバーへの思いを聞いてみよう。

どのようなきっかけで、この仕事を始めたのですか?

もともと、ものを作ることが好きでした。
音楽でも石膏の造形でも絵を描くのでも、何でも。
職業を選択する頃、ちょうどエコとか自然とか言われるようになっていて、
「自然を好きになれる人になりたい」
と思ったんです。

水族館・動物園とか考えましたが、花屋なら特別な資格がいらないからこれをやろう!と(笑)。
学校に行ってフラワーデザインの基礎を勉強しました。
フローリストがカッコイイと、
花が自然に流行るし花屋になりたい人も増える。

夫が妻に花を贈れば、その子どもも絶対そうなります。

 “HANANINGEN”のアイデアはどのように生まれたのですか?

初めは作った作品を店に来た人に見せていましたが、札幌ではあまり広まらなかった。
来店したお客さんに「これを頭につけたらどう?」「いいよ~」ということで、
頭に花を飾って友人のスタジオで撮影しました。
それをFacebookにアップしてもらったら、どんどん人気が出て…。
1人がアップすると5人が来店します。
メイクと撮影もセットで、赤ちゃんから90代の方、妊婦さんまで
年に2~3回、季節ごとに撮影に来る方もいます。毎日、10人以上の方が来店されます。

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 最初にバンクーバーに来られたのは、いつでしたか?

2011年です。有名人の経歴を見たらみんな海外に行っているので、自分も試してみようと(笑)。
自然の多い所に行きたかったのでバンクーバーに。
ワーホリでしたが、所持金20万・保険なしでしたから、間もなくホームレス状態でした。
友人に紹介されたKeiko Boxallさん宅にステイして、アシスタントとして仕事を手伝いながらショーのプロデュースを学びました。

 バンクーバーで、感じたこと、得られたものは何でしたか?

自然がとても身近にあるということ。
「大きな木を許可なしで切ってはいけない」というような、自然を守る法律もちゃんとあるんですよね。
山が元気で、動物が気持ち良く暮らしている。
こういう体験がかなり今の原動力になっています。

ここで得たのは、花やショーについての技術だけじゃなくて、
自己管理の責任感が強くなったことですね。
自分で行動しないとまったく
何も起きないのがバンクーバー。

自分は最強だと言い続けなくてはダメなんです。

 Oops!読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

単純ですが「やるか、やらないか」だと思います。
自分にどれだけ甘いか、厳しいか。
僕自身もすぐに甘えるのがわかりました。
夢はあるのに、英語もできないしお金もなくて、ずっとパソコン見てるだけで…。
「何をしに来たのか考えた方が良いよ。めっちゃ辛い思いをしなよ」
と、山登りに連れていってくれた人がいたんです。
自然は素晴らしかったですが、雪山に3日間、Tシャツとズボン、靴下1枚で…。
これも準備していなかった自己責任。
死ぬんじゃないかという思いをして、もうこれなら何だってできる!と思いました。
そこからがスタートでした。

 今後の目標は?

札幌の人は、好きなラーメンは言えても、好きな花は言えない。
ここを花の好きな街に変えてやる!
という思いがあります。

世の中を、花で変えていきたい。
“HANANINGEN”の制作中もお客さんにずっと語り続け“教育”します。
「花への考え方が変わった」と言ってもらえると、ホント嬉しいですよね。

清野 光 HIKARU SEINO(28歳)
フローリスト/ GANON FLORIST代表

1987年 札幌生まれseino1
2011年 バンクーバーでファッション・プロデューサーKeiko Boxall氏のアシスタントをしながら、広くデザインを学ぶ
2011年3月 Queensberry Flower Company でフラワースクール設立に携わる。
その後、海外のギャラリー展示・講師やフラワーデザイナーとして働く
2013年 札幌にGANON FLORISTオープン
2014年 北海道花活けバトル優勝

 様々なイベントでのフラワーデザインを手掛ける他、一般のお客様の髪を生花で飾り、写真撮影とセットにした“HANANINGEN”が注目を集めている。

https://www.facebook.com/GANONFLORIST

HANANINGEN FLOWER SHOW in Visual Space
Photo by Yukiko Onley


原京子

フリーランス・ライター。1994年よりバンクーバー在住。カナダでの5人の子供の子育ての経験を通して、主婦として母としての視点から、タウン誌、雑誌、ウェブサイトなどに情報を発信中。ライターとして、たくさんの方々にお会いできることが人生の宝物。年を重ねるごとに、ますます「人」が愛おしく感じられている。

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