「ピカソ展」鑑賞
火曜日の午後5時からが「お得」 

pica

恋多き天才芸術家・ピカソ
人生と作品に生で触れるチャンス!

「20 世紀最大の芸術家」と呼ばれるパブロ・ピカソ。個性的でパワフルなピカソの作品は、美術愛好家でなくても誰もがよく知っている。没後40 年以上経つ今も、現代美術に大きな影響を与え続けている美術界の巨匠・ピカソの作品の数々を、現在バンクーバーで鑑賞することができる。

生涯に2 度結婚、3人の女性との間に4人の子供がいたという、恋多き人生を歩んだパブロ・ピカソ。Vancouver Art Gallery にて開催されている“Picasso: The Artist and His Muses” は、ピカソの描く“ 女性” を中心にしたユニークなエキシビジョンだ。
 彼の人生に大きく関わった6人の女性たちが、どれほど芸術家の制作意欲を掻き立てインスピレーションを広げていったかを、それぞれの女性のプロフィールやピカソとの関係をもとに鑑賞することができる。芸術作品としての素晴らしさを味わうだけでなく、その裏に隠されているピカソと女性たちの人間ドラマにも思いを馳せることで、個性的な作品がますます面白くなる。
pica2  妻として、恋人として、あるいは共に芸術を追及する者として、様々な形でピカソと関わってきた6 人の“ 女神” たち。

無名だったピ カソを支えた恋人のフェルナンド・オリヴィエ。最期まで妻の座に座り続けたオルガ・コクラヴァ。若き恋人のマリー・テレーズ・ウォルター。写真家であり画家であったドラ・マール。 唯一のピカソを捨てた女性と言われるフランソワーズ・ジロー。晩年のピカソと共に暮らしたジャクリーヌ・ロック。

天才・ピカソと関わったがゆえに、彼女たちの人生も波乱万丈のものとなっていった。
 愛する女神たちへの熱い想いと愛おしさ、そして芸術への飽くなき探求心。作品の中に込められたピカソの情熱を、それぞれの女性との関係を知ることで、さらに深く味わうことができる。芸術家の熱すぎる情熱は、時にドロドロとした愛憎の悲劇ともなっていったのだが、そこにまた天才・ピカソの超越した奔放さと人間臭さを感じる。“ パブロ・ピカソ” の人生を垣間見ながら作品を鑑賞できる、誰にでも楽しめるピカソ展だ。
“ ピカソ” を知りたい方は必見! 生の作品の迫力を味わうことのできる貴重な機会である。
ピカソの作品がここまでたくさんバンクーバーに集められたのは、今回が初めてだという価値あるエキシビジョン。会期は10月2日までなので、どうぞお見逃しなく。

毎週火曜日の17:00 ~ 21:00 にはドネーションで入館できるのでお得。

ただし、人気が高く混雑が予想されるので、静かにゆっくりと鑑賞したい方には通常時間帯をお勧めする。
 ピカソ展と併せて、ちょっとオシャレなGallery Caféと、ユニークなグッズを揃えたGallery Store にも、ぜひお立ち寄りを。

Picasso: The Artist and His Muses
(2016年6月11日~10月2日)

Vancouver Art Gallery 750 Hornby Street, Vancouver
開館時間:10:00-17:00 (毎日) 火曜日のみ21:00 まで
料金:大人$24、学生・シニア$18、子供(6 ~ 12 歳)$6.50、5 歳以下 無料
ファミリー(大人2 名+子供4 名まで)$55
毎週火曜日17:00-21:00 はドネーションで入館可
Info Line:604-662-4719  www.vanartgallery.bc.ca
(文:原 京子)


原京子

フリーランス・ライター。1994年よりバンクーバー在住。カナダでの5人の子供の子育ての経験を通して、主婦として母としての視点から、タウン誌、雑誌、ウェブサイトなどに情報を発信中。ライターとして、たくさんの方々にお会いできることが人生の宝物。年を重ねるごとに、ますます「人」が愛おしく感じられている。

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