坂本 龍一 北アメリカツアー2010
バンクーバー公演レポート
■FOCUS
Set List
1. glacier
2. hibaridiv
3. still life
4. nostalgia
5. in the red
6. a flower is not a
flower
7. aoneko no torso
8. tamago 2004
9. bibo no aozora
10. high heels
11. the sheltering sky
12. the last emperor
13. behind the mask
14. tibetan dance
15. thousand knives
encore 1
16. merry christmas
mr.lawrence
encore 2
17. parolibre
11月1日にVogue Theater で行われた坂本龍一さんのコンサートはチケットが完売。日本人はもちろん、多くのカナダ人も魅了し、大成功のうちに終わった。10月17日のフィラデルフィアを皮切りに始まった『坂本龍一北アメリカツアー2010』は、11月1日にバンクーバーで行われた後、11月3日サンフランシスコ、11月5日ロサンゼルスで北米10都市のツアーを終了した。このソロツアーでは、彼の一番新しいアルバム『playing the piano』のナンバー中心に、おなじみの「ラストエンペラー」や「戦場のメリークリスマス(Merry Christmas, Mr. Lawrence)」などを交えた曲目となっているが、彼自身がTwitterで「本当は頭の5曲しか決まっていない」と言っているように、各地で異なる曲目が披露された。今回のツアーでは2台のピアノを主に演奏。1台目のピアノは坂本さん自らが弾き、2台目は彼自身が事前に弾いた速度や強弱を記憶した機械が操作することによって、バーチャル・デュオが実現された。また、坂本さん自ら録音した氷河の流れる音などのサウンドエフェクトも使用され、自然の音と音楽の融合もこのツアーの焦点となった。舞台に映し出されたスクリーンには、それぞれの曲にあわせた映像が流され、独特の世界に観客をいざない、止めどなく押し寄せる波のように、または、草原を駆け抜けるそよ風のように、繰り返し繰り返し、観客の心に音の波動を響かせた。ピアノ演奏のみのコンサートだが、2時間はあっという間に過ぎ、満場の観客は坂本龍一の世界にどっぷりと浸っていた。アンコールの「戦場のメリークリスマス」の演奏が終わると、観客も立ち上がり、惜しみない拍手を送っていた。

Profile:
坂本 龍一
1952年
1月17日 生
作曲、編曲、音楽プロデューサー、ピアニスト、キーボーディスト。1978年にイエロー・マジック・オーケストラ(Y.M.O.)結成。1983年に、映画『戦場のメリークリスマス』の音楽を担当し注目される。1987年公開の『ラストエンペラー』で、日本人初のアカデミー賞オリジナル作曲賞を受賞。アメリカ合衆国在住。