
今年のイチロー、テーマ曲は“天城越え”!?
08年、イチローが地元セーフコ・フィールドで第3打席に入る時、テーマ曲として“天城越え”が流れている。天城越え?? ワーホリ世代には「?」が入る曲名なのかもしれないが、“天城越え”という曲は、演歌の女王・石川さゆりさんの代表曲。言わずと知れた昭和の名曲だ。大が付くほどの名曲だけに、若い人でもどこかで1度は耳にしたことがあるのではないかと思うのだが、もしかして「石川さゆりって誰?」な〜んていう20歳前後の人たちもいるはず!?
今では日本のプロ野球でもお馴染みになったが、メジャーでは打者がバッターボックスに入る時、各プレイヤーお好みのミュージックがボールパークに響き渡る♪ 昨季のイチローは、テレビ番組で対談した矢沢永吉の“止まらないHa〜Ha”と椎名林檎の“浴槽”、“アイデンティティ”を使用。今年は“天城越え”とMisiaの“以心伝心”、“Royal Chocolate Flush”という曲を選んだ。イチローに限らず、選曲から色んなプレイヤーの嗜好や心境を探ってみたりするのも、ツウなメジャーの楽しみ方の1つだ。
目標達成の可能性を自ら引き寄せるのがイチローのスゴさ!
イチローは昨年、大晦日のNHK紅白歌合戦で石川さゆりさんが唄う“津軽海峡・冬景色”に大感激し、後日、コンサート巡演中の石川さんの楽屋を訪ねたという(スポーツニッポン記事より)。イチローが彼女の歌唱に強いインスピレーションを受けたのか、それとも“天城越え”が、以前からイチローのお気に入りの曲だったのか、何がどうなってイチローが“天城越え”に辿り着いたのかは定かではない。ただ08年はイチローにとって、メジャー歴代タイの8年連続200本安打と、日本記録通算最多安打の3085本「超え」に挑む、いやがうえにも力が入るシーズン。イチローは未知の世界に到達するために、“天城越え”の境地を自らに課したのかもしれない。
“天城越え”には「誰かにとられるくらいなら〜、あなたを殺していいですか〜♪」との強烈な歌詞にもあるように、「夫の不倫現場に踏み込む、修羅場を演じる女」がテーマで、一見両者には全く共通点がないような印象を受けるが、イチローはタブーの領域に入る境遇に何か重なるものを感じたのだろうか。ここまで来たら迷いは無用。残された道はひたすら前に進むだけ…。未知の世界に達するためには、自らを奮い立たせねばならないのだ。
シーズン終了後には、また新たな歴史の1ページが
国境を越えて、数々の記録を打ち立ててきたイチロー。その栄光の裏には、己に打ち勝たねばならない孤独で過酷な戦いがあったはずだ。その集大成となる大きな節目のテーマ曲に演歌を選ぶあたりは、日本人としてのアイデンティティを大切にしている、いかにもイチローらしい粋な計らい。
シーズンの開幕前日、イチローは千秋楽を迎えた石川さんに電話を掛け、「千秋楽お疲れ様です。頑張って下さい。僕は明日が開幕。頑張ります!」と力強い言葉で決意を語ったのだという(スポーツニッポン記事より)。和楽器演奏のロック調“天城越え”に想いを乗せて、どんな活躍を見せてくれるのだろうか。ファンの期待を決して裏切らないイチローに、今年は今までの以上の大きな期待がかかる。
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