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―就職されてから何度か絵を止めようと思われたのは、どうしてですか?
美幸:社会に出た時、一人でぼんやりしていたり、映画や旅にフラリと出掛けたりすると、周りから変だとよく言われ、職場でポツンと離れて絵を描いていると、『あの子ちょっと…』何かにつけ不思議そう〜な目で見られ…。私もみんなと一緒にやっていきたい! でも、色々な物事に対しての感じ方接し方が受け入れてもらえず、自分だけ置いてきぼりにされているような孤独感と不安にさいなまれ…。私にとってのアートが、その辛さや苦しみから逃げるためのものなら、いっそ止めよう…「でも止めたら、他に何が…」ってずるずると。カフェやバーで、絵を預かってもらってから、他人の目を気にせず、自分の世界を大切にする人たちとの出会いがあり、周りを気にし過ぎていた自分の小ささに気付かされて…。
―何故旅を繰り返されているのでしょうか?
美幸:同じ所に留まっていると、次第に見える範囲が狭くなって…。自分の内面もそう。旅すると、見えなかったものが見えてきて絵の要素やモチーフに。それにまだ見ぬ、未来に生まれるだろう我が子のために旅をしているような気がするんです。旅を通して自分の見聞をもっともっと広げて、“世界中にはいろんな所があって、どんな状況でも皆頑張って生きてるんだぞ!”って子供に伝えてやりたい、そのためにも…。
―何故カナダをワーホリの地として選ばれたのですか?
美幸:長期に亘り海外暮らしができ、最初の訪問地NYがあるアメリカに近く、ヴァンク〜ヴァ〜と言う響が好きで…。
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―絵のモチーフは何でしょうか?
美幸:自分のイメージや想像をデフォルメして表したり、心象風景を爆発させたり。例えば、何故だか分かんないけど、ふとキリンが描きたくなる…そんな時は、インプットされているキリンのイメージを膨らませて、自分だけの世界にいるキリンにしてしまうんです。描きたい対象がどんどん変化するので、今はテーマを決めてしまわず、思い浮かぶものすべてを描いています。その内一筋の光が射してくるかもしんないし…。
―それでは美幸さんにとってアートとは?
美幸:アートって同じ感性の持ち主を何故か自然に引き寄せ合うんです。そんな人々により自分が形作られてきたので、私自身を創造するもの…かな。
―将来はどんなアートに挑戦してみたいですか?
美幸:童話を書いて挿絵を載せ、私のオリジナル絵本を作りたいんです。身近な挑戦としては、3行詩などの短詩と絵を組み合わせた画集を出版できればと思ってます。
―行動の指針を見失った人に何かを伝えるなら…?
美幸:私のことで言うと、何処にいても何をしても一所懸命生きて、お金や物では代えられない私の生命の鼓動が伝われば、生み育ててくれた親もきっと喜んでくれる…そう思うんです。私が何事に対しても頑張るのが親孝行に…と。
【華奢(きゃしゃ)な体付きにあどけない笑顔と気取りのない口調。だが、強烈なエネルギーがひしひしと伝わってくる。ほころび裂けたジーンズを爽やかにはきこなしている(!?)彼女に、今一番欲しい物は何かと問えば、「普通の女の子が着る服!」。しかし、現在計画中の事柄が、またそれをお預けにするのだろう。そう、新たな旅立ちが…】
聞き手・三木 唱平 |