ビールの美味しい国
ゲーム先進国ドイツ
ドイツ通信員:Hugot Sayaka
ドイツ発
 

さまざまなボードゲーム。『Carcassonne』の箱には『Spiel des Jahres 2001』のロゴが
 「家でゲーム大会するけど来る?」と、友人に誘われた。ファミコン世代の私は、真っ先にビデオゲームを思い浮かべ「何のゲーム? プレステ?」と質問する。返ってきた答えは、テレビゲームではなくボードゲーム。ボードゲームなんて、子どもの頃お正月に親戚と遊んだスゴロクか『人生ゲーム』しか知らない私。大人が集まってボードゲーム!? ところが実際やってみると本当に面白い。その時私がやったのは『カルカソンヌ』というゲーム。各プレイヤーが順に、地形が描かれたカードを引いて並べ、中世の要塞都市を組み立てつつ、持ち駒を配して領土を所有しポイントを競う。初めてでもすぐ遊べる上に、意外と頭も使うので、大人でも楽しめるというわけだ。
 後に知ったのだが、ドイツのボードゲームは世界的に有名で、特に1980年から
 
1990年代前半までに急成長し、一年に約300もの新作が発表されている。そんなドイツのボードゲーム文化を支えてきたのが、ドイツ年間ゲーム大賞『Spiel des Jahres』だ。1979年から始まったこの賞は、ゲーム評論家・専門家により選定される。ドイツで最も権威のあるゲーム賞で、大賞作品やノミネート作品のパッケージには『Spiel des Jahres』のロゴが誇らしげに使用されている。このロゴがあるだけで、売り上げが何倍にもなるとか。ゲームの専門家が選ぶとはいえ、一般に普及することを目的としているので分かりやすく、家族で楽しめる作品も多い。
 「たかがゲーム…」なんて思っていた私が、今ではすっかりボードゲームのとりこ。ビデオゲームだと初心者には難しく熟練を要するが、ボードゲームは子供でも遊べる気軽さが魅力。カードやサイコロを使って遊ぶものが多いので、技術だけでなく運によって左右されるところも面白い。ただスゴロクがほぼ100%運任せなのに対し、ボードゲームでは駒の配置やカードを使う順番などによって戦略を練ることもできる。
 何よりゲーム自体の図案が綺麗。パッケージやカードのデザイン、木製の駒の手触り。これからの寒い季節には、ワイン片手に暖かい部屋で美しいボードゲームを囲み、みんなでゲームに興じるのもお勧めです。


ヨーロッパの香り漂う
ソリの音が聴こえてきそうな夜に
モントリオール通信員:Michiyo K
モントリオール発
 


ツリーの下にはみんなのプレゼントが溢れている!

 “百の釣鐘が下がる街”、そう呼び名がつくほど、モントリオールは教会が多い。過去に、教区ごとに街の造りが分けられたこともあり、街角には必ずと言っていいほど教会が建っている。
 ここケベック州では、つい半世紀前まで、フランス系カトリックの宗教団体が政治・教育に関して多大な影響力を持っていた。当州がカナダ国内で唯一フランス語を公用語としているのは、過去のイギリス統治下時代、このフランス系カトリック宗教団体が信者維持のため民衆にフランス語を話し続けるよう、常に圧力をかけていたためである。
 ひと昔前まで、日曜日はみんな揃って教会のミサに参加し、安息日ということで商店街の大半の店舗は閉まっていた。それが現在では、国民の宗教離れが進
 

み、日曜日に教会へ出かける人も少なくなり、年々信者不足によって教会自体が閉鎖されているのが現実である。
 そんな現状ではあるものの、クリスマスだけは別格。家族みんなで迎える大切な日であるのは、今も昔も変わらない。ある国のクリスマスのように、恋人同士で出かけたり、ホテルに泊まったりなんていうのはかなりナンセンスな話。クリスマスこそ、身内のパーティーに恋人を招待して、親族に紹介するチャンスでもあるのだ! そして子供からお年寄りまで、みんながクリスマスプレゼントを楽しみにしているし、お世話になった方々に、ちょっとしたプレゼントを贈ることもよくある。
 昔は、24日の夜に教会のミサに出席して、25日の夜は家族や親戚と揃って食事をすることが多かったのだが、最近では家庭によってさまざまになってきた。また、お店が一斉に商品をディスカウントする翌26日の“ボクシングデー”も、別の意味でみんな楽しみにしている。
 普段、教会に行くことがない私も、せめてクリスマスには、世界中の誰もが幸せを感じることができる日でありますようにと、心から祈りたい。夜空を走るソリの音が聴こえてきそうな、そんな平和なクリスマスの夜が、あなたにもやってきますように…。Joyeux Noel!


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