トウガラシの国 屋台あれこれ
ソウル通信員:高耀太
韓国発
 
屋台料理の代表、トッポギとおでん
 韓国を訪れた際、まず驚くのが歩道にずらりと並ぶ屋台の数。ソウルに限らず釜山、仁川、慶州と、どこに行っても屋台がないところはありません。それだけ韓国人の生活に密着している「屋台文化」について、今回はご紹介します。屋台と言えばつい冬を連想してしまいますが、季節の変わり目の今こそ、たくさんの色々な屋台を楽しむことができるのです。
 ソウルの中でも、屋台の数が多いところは鐘路や明洞、南大門市場、新村、江南といった繁華街。その数は、まさに天文学的な数字と言ってもいいでしょう。また、朝の屋台、昼の屋台、夜の屋台と目まぐるしく変わっていきます。朝には、通勤・通学の人たちが集まるトーストやキンパブ(海苔巻き)の屋台が賑わっています。韓国ではキャリア志向が高く、出社前に勉強する社会人も多いため、朝6時頃から語学学校等で授業があります。学校の前は、屋台の激戦区と言ってもいいでしょう。
 
 お昼になるとクレープやピザなど、軽食を扱う屋台が増えてきます。ソウルの繁華街には若者が多いため、常に新しいメニューが生まれており、たこ焼きや寿司を扱う屋台もあります。一方、年配の人たちが集まる南大門市場や鐘路3街では、栗や銀杏、スルメイカなどを扱う屋台も根強く残っています。
 夜から深夜にかけては、座って食べる屋台が多いのが特徴です。ピクニック用の机と椅子が並べられ、食べて飲める場所になっています。人気はやはり、焼酎のつまみになる鉄板焼きやパジョン(韓国風お好み焼き)。かなり遅くまで営業していて、終電がなくなった人たちが朝まで飲み明かすこともあります。
 この他にも、ポンデギ(蚕の煮物)やスンデ(豚肉の腸詰)といった、日本人にはやや抵抗があるものや、瓦割りやダーツなどのゲームをする屋台などもあり、飽きることがありません。夏にはパビンス(かき氷)、冬には焼き芋と季節感のある商品もあります。これだけたくさんの屋台があると、場所をめぐるトラブルも絶えません。アジュマ(おばさん)たちの怒号も、屋台名物のひとつなのでしょうか?


ビールの美味しい国 歴史が息づく街バンベルク
フランクフルト通信員:Hugot Sayaka
ドイツ発
 
黄昏時の小ベニス地区
 長かった冬もようやく終わりを告げ、だんだんと春めいてきました。暖かくなってくると断然、行動力も増しますよね。そんな時は、郊外にある素敵な街へ出かけてみてはいかがでしょう。今回は、世界遺産の街であるバンベルクをご紹介します。
 フランクフルトから車を走らせること2時間あまり。戦禍を逃れ、中世の美しい街並みが今も残るバンベルクへ到着。真っ先に目に飛び込んできたのが、旧市庁舎の外観に描かれたフレスコ画。今まで色々なフレスコ画を目にしてきましたが、外壁に描かれたのを見たのは初めてで、とてもインパクトがありました。旧市庁舎前の橋から望む川沿いの風景は、趣があってとても美しく、まるで1枚の絵のようです。そのまま誘われるように街を散策。石畳の風情と、至るところにあるかわいい建物がお散歩にもってこいです。
 
途中で見つけたカフェで一休み。カフェに併設するショップでは、イースター用のウサギや卵をモチーフにした自家製チョコがいっぱい売られていました。お腹も満たされたところで、散策再開。坂をゆっくりと上っていくと、とんがり塔がそびえる大聖堂が見えてきます。中には有名な「バンベルクの騎士像」や、彫刻家リーメンシュナイダーが手がけたハインリッヒ2世の墓があります。そこからさらに少し坂を上り、旧宮殿に到着。中庭から見る建物は木造の美しい回廊に囲まれ、独特の雰囲気が漂っています。中庭を通り抜け、さらに坂を上ります。遠くの丘に聖ミヒャエル教会を眺めつつ、帰りは小ベニス地区と呼ばれる川沿いへ。夕日に照らされた川岸は、きらきら光る川面と相まってなんとも言えない美しさ。川岸の家々も、泊めてある小船もメルヘンの世界のようなかわいらしさでした。
 フランクフルトに住んでいると、戦禍で古い建物はほとんど残っていないので、ドイツが歴史ある美しい国であることをうっかり忘れてしまいがちです。せっかくドイツに住んでいるのだから、豊かな文化や歴史を肌で感じ取れる素敵な街へ行かない手はないですよね。