きっかけは…
 『Vancouver Film School』卒業も間近にせまったある日、クラスメイトが長編映画の製作を開始。「夢じゃない、自分たちにもできるんだ」と触発されたのがきっかけでTomoも意を決した。「長編映画を作るという夢を実現させるためには、チャンスを待っているのではなく自分から作り出さなきゃいけないと思ったんですね。自分は二十歳前後の他のクラスメイトと違い、『映画監督になりたい』と思ってから10年間もがいた挙句に、29歳という年齢でやっとスタート地点に立ったので、他の人たちのように呑気に構えている余裕はなかったんです」とTomoは当時を振り返る。早くプロの映画監督になりたいという気持ちはどんどん膨らむが、誰も学校を出たばかりの人間に何千万、何億円という製作資金を出してはくれない。そこでTomoは、デジタルという時代の流れにうまく乗ってしまおうと考えた。そうすれば、驚くほどの低予算で映画製作が可能になるという算段だ。インパクトをつけるために考えたコンセプトは、「100万円でアクション大作映画を作る」。欲しい観客からのリアクションは、「これだけの低予算でこんなすごい物を作ったのか!」というものだ。

そして遂に完成!
 100万円の低予算で作れたのは、デジタル技術を駆使したこと、そして、多くのボランティアの協力があったからこそ。カナダ人、日系人、留学生、ワーキングホリデーメーカーなど国もステータスをも超越した、友情に支えられた作品であることは間違いない。
 さて、『The Tears of the Rabbit』のあらすじは…。すべての文化が渾然一体となった数十年後が舞台。記憶を亡くした白人の侍Zenが“ウサギの涙”という不老不死の薬を求めて戦う話。笑いあり、アクションありの映画だ。
WEB http://www.kundaliniproductions.com/

TOMO
1973年、東京都生まれ。
大学を卒業後、コンピューター会社の営業マンとして働く。2002年に渡加し、『Vancouver Film School』に入学。翌年同校を卒業後、脚本執筆、短編、長編映画製作に取り掛かる。卒業制作で作った作品をいくつかの映画祭に出品、入賞を果たした(「2004年フジテレビショートショート制作部グランプリ大会ノミネート最優秀撮影賞」受賞、「2004年ショート・ショート・フィルムフェスティバル」入賞、「2004年シネマJOVEインターナショナルフィルムフェスティバル」〈スペイン〉入賞)。今春より、映画製作会社Kundalini Productionsを設立し、短編・長編映画だけでなく、コマーシャル、ドキュメンタリー、企業ビデオ、音楽ビデオなどの制作も開始予定。
プレミア上映会
日時 1月21日(土)20:00
上映時間 90分
場所 Empire Granville 7(855 Granville St.)
料金 無料
TOMOの映画のここを見て欲しい
 「まずは通常数億円かかる映画製作において、100万円でここまでやったという点。15分に1度はアクションシーンを入れ、ダンスシーンの他、馬のチェイスシーンもあります。馬のシーンは最大の見所でしょう。実は去年の撮影で撮る予定だったのが、撮影直前にロケーションが使えなくなり、ずっと延期していたんです。スタッフの誰もが馬のシーンは諦めていましたが、僕はどうしても撮りたかったので、2週間かけて別のロケーションを探して1年後に撮影を敢行しました。また、その他アニメーションや影絵を取り入れたシーンなどもあり、映像は非常にスタイリッシュで、娯楽性の他、芸術性のある作品に仕上がっていると思います」。
 多民族社会のバンクーバーでマルチカルチュラルな芸術娯楽作品作りを目指しているTomoから今後も目が離せない。

スタッフ
監督・製作・脚本・撮影・編集・美術 Tomo
製作 Hayato、Richard Greenhalgh
主演 Shaw Madson、Deanna Smith、Rick Faraci
撮影 Mike Sidic
編集 John M. Cusack
音楽 Raymond Monner
映像制作会社Kundalini Productions  http://www.kundaliniproductions.com/
『The Tears of the Rabbit』の予告編です (teaser trailer)
http://www.kundaliniproductions.com/rabbit/