カナダ最大の都市 レストランが変わった!
トロント通信員:篠原ちえみ
トロント発

 

来夏には人気のパティオから、煙草の煙が消えるかも
 オンタリオ州はお隣のケベック州と比べると、お酒に関して厳格だと言われる。たとえば、スーパーやコーナーストアでお酒が買えるケベック州と違って、オンタリオ州では州政府認定酒店(LCBO)でしかお酒は買えないし、それも営業は夜中まで。冗談みたいな話で笑ったが、オタワで大学時代を過ごした知人は「夜中過ぎてお酒が切れると、お酒調達のためによくケベック州まで車を飛ばしたよ」と言っていた。
 お酒といえば、数年前、ケベック州を旅したときに覚えた言葉が「BYOW(Bring Your Own Wine=ワイン持ち込み許可)」だった。ケベック州内はもとより、パリやニューヨークといったグルメ都市では常識の「BYOW」、今年1月からオンタリオ州でも許可されるようになった。
 
 新しい法律には、リカー・ライセンスを持ったレストランに限り(ここがケベック州とは違うところ)、ワイン持ち込みを許可すること、ただしサービスを行うかどうかは各レストランの判断に任せること、レストランはワイン持ち込み料(corkage fee)を課すことができ、その値段はそれぞれ設定できること、などが盛り込まれている。問題はというと、このサービスを適用しているのが未だに一部のレストラン(それも一流レストラン)で、しかも持ち込み料が高いこと。たとえば、1本につき35ドル(!)の持ち込み料を課しているレストランもあり、私などは「それなら安レストランでワイン1本注文するのと変わりないではないか」と思ってしまう。
 レストランといえばトロントは首都オタワに続いて市内の全レストランでの喫煙を違法にしているが、屋外のパティオは除外されているため、夏になるとパティオは事実上、喫煙者の楽園となり、煙草を吸わない人が屋内に追いやられるという状況が続いていた。市民からのクレームを受け、オンタリオ州政府はパティオを含むあらゆる公共の場(アパート地下の洗濯ルームなども)から煙草を締め出す議案を提出し、これが通れば2006年5月31日から禁煙条令が施行される可能性が高くなっている。
 信じられないくらい値上りした煙草を未だに吸い続けている、同じアパートに住むマイクにそのことを話すという意地悪をしてみた。予想どおり、かなりご立腹の様子。私としては、洗濯ルームから煙が消えてくれるのは大歓迎。とにもかくにも、オンタリオ州ではマイクのような愛煙者にとっては今年がパティオで煙草が吸える最後の夏になりそうだ。


ビールの美味しい国 ドイツでの労働
フランクフルト通信員:Hugot Sayaka
ドイツ発

 

フランクフルトのオフィス街
 前回はドイツ語を学ぶ外国人にアンケートを行ったが、今回はドイツで働く外国人にアンケートを実施。協力してくれたのは、ドイツの労働基準法に則した労働契約に沿ってフルタイムで働く外国人たち。
 今ドイツは不況で失業率がかなり高く、外国人に限らずドイツ人ですら就職が困難な状況だ。  今回アンケートに答えてくれた方々は、自国の新聞でたまたま勤務地がドイツの仕事を見つけて来た人が多いようだ。
 アンケートは@どうやって仕事を見つけたか、Aドイツと母国での労働環境の違い、Bドイツで働く利点、Cドイツで働く難点、D自由な意見、を書いてもらった。
 @で一番多かったのが「求人広告」。新聞の求人欄やインターネットの求人広告を見て応募し、採用が決まった人が多かった。他には「知人の紹介」という回答もあった。
 Aでは他の国に比べ「労働規則が厳しい」「休暇が長い」「社会保険援助がきちんとしている」との意見が多かった。労働規定が細かく定められており、それに則して従業員の権利が正しく守られているという印象を受けた。他に「職場の人間関係がフォーマル」「会社との親密なコミュニケーションがとり難い」との意見があった。
                        

 Bでは「法定労働時間が短い」「年次休暇日数が多い」「健康保険、残業手当などの保障が整備されている」といった労働条件の良さを挙げる意見が多く見られた。他に「給料と物価のバランスが良い」「会社との信頼関係が良好」との意見があった。
 Cでは「企画の変更や不測の事態への対応が悪い」「各社員の職務が明確化され、他からのクレームが聞き入れられにくい」「柔軟性に欠ける」との意見が多く見られた。他に「給与に比べて税金が高すぎる」「健康保険制度が複雑」との意見があった。
 Dでは「仕事へのプレッシャーは少ない」「どこの国であれ自分にあった仕事なら良い」「タフな精神力が必要」「言葉の壁が大きい」「仕事以外での同僚との付き合いが少ない」などの意見があったが、殆どの人が「ドイツで働くのは良い経験になっている」との意見であった。
 税金の高さや柔軟性に欠けるとの指摘もあったが、全体として肯定的な意見が多かった。ただ、国の違いだけでなく、働く会社の規模や職種によって大きく異なる部分も大きいという点も考慮に入れて参考にして頂きたい。