ゲージュツの秋と言うけれど、みんなアートに親しんでる? 今回は、アートが大好きなマユミとリョウが、肩の凝らない日常アートを求めて街を散策! Granville Island、East Vancouver、Gastownのユニークな3つのエリアにフォーカスして、いろんな刺激を受けてきたよ。さぁ、あなたはどこにゲージュツを感じに行く?  取材・文/國枝 綾 翁長 カコ

 
   Granville Islandといえば、「芸術家の集う場所」。ここには、たくさんのアートスタジオや、ギャラリーがあって、個性的な作品に出会えるよ。また、カナダ出身の画家、Emily Carrが創立した美術系専門学校、『Emily Carr Institute of Art and Design』 があることでも知られてるよね。ここでは未来のアーティストたちが、日々そのセンスや技術を磨くべく、学んでいるんだ。
 Granville Islandの中のギャラリーは、アーティストたちが制作し、作品展示、販売の全てを行っている、「Studio Gallery」というスタイルがほとんど。ギャラリーによっては、アーティストが制作している現場を目の前で見ることができるし、気に入った作品はお買い上げできるという、アートファンにとってはまさに 「シアワセ〜」 を感じられる場所! おまけに、Public Marketでは、チーズや野菜、果物、生パスタなど、新鮮な食材が買えちゃうし、Breweryがあって、美味しいビールだって楽しめちゃう。週末にはストリートパフォーマーが、お客さんを大爆笑の渦に巻き込んでる!  
 小さいけれど、内容がぎゅっと詰まったこのエリアで、いろんなアートに魅せられてきたよ!

@EAGLE SPIRIT GALLERY
 Granville Islandの真ん中を走っているAnderson St.を歩いていて、ちょっと左手に入ったところにあるのが、『EAGLE SPIRIT GALLERY』。ここにはその名の通り、ネイティブ・カナディアンたちの魂が宿ったような作品がいっぱい。迫力満点の木彫り像や、ディテールのこだわりに脱帽モノの石像、そして、胸のすくような鮮やかな色彩の絵画たち。ギャラリーに一歩足を踏み入れると、まるで自然光のように設定された柔らかなオレンジ色の照明の中で、次々に目に飛び込んでくる彼らの作品には、まさに“魂”を揺さぶられる思いがするはず。昔むかしの先住民たちは、どんな思いを込めて木を彫っていたんだろう。何を伝えようとしてこの絵を描いたんだろう。伝統的なアートなのに、すごくモダンな感じがする。…「これ欲しー!」 など、とにかくいろんなことを感じ させられる場所。一見小さく見えるけど、中に入ると実はすごく広いので、ぜひ、全部のブースを見て回ってね。さらに、ギャラリーのスタッフはとても親切で、キレイ(関係ないか?)なお姉さんたちだから、分からないことはどんどん質問してみて。小道に入ったところなので、ちょっと分かりにくいかもしれないけど、トーテムポールの“顔”の看板が目印! アイランドに入ったら、左手側に注意しながら歩いてみてね!
 
AMALASPINA PRINTMAKERS GALLERY

  とっても穏やかにお話される角文子さん
 紺色の壁に、黄色の看板が一際目をひくのが、ここ『MALASPINA PRINTMAKERS GALLERY』。ここでは数多くの版画作品を展示している。一口に版画といっても、昔、小学校でやったような単純な木版画ではなく、石版に絵を描き、削り、色を一色ずつのせて印刷を繰り返していくという石版画や、エッチング、凹版、凸版、小口木版、板目木版など、その内容は実に多岐に渡っているんだ。しかもそれぞれ手法が異なるだけでなく、使用するインクや薬剤、プレスマシンなどもそれぞれが全部違うんだって。もちろん出来上がりの印象もみんな違う。
 ギャラリー内には、「どうやって彫ったのぉ〜!?」というような緻密な作品や、一枚しか印刷していない(つまり世界に一枚しかない)という希少な作品もあって、感動必至。さらにここでは、カナディアンのアーティストと共に、3〜4人の日本人アーティストが活躍中。ちょうどこの日、花をモチーフにした作品の印刷工程に入っていた角文子さんは、石版画アーティストとして、なんと10年以上のキャリアを持ってるんだって! 
 また、自らもアーティストであり、作品を創りながらスタジオ内のマシンのメンテナンスを手がけ、おまけに、母校『Emily Carr Institute of Art and Design』で、版画クラスの講師まで勤めているという峰岸伸輔さんは、 超がつくほど面白いお方。あちらこちらに引っぱりだこの忙しい方なので、めったにお目に掛かれないが、もし見かけたら話しかけてみて。もんのすごいマシンガントークで攻めてくれるハズ!

BEMILY CARR INSTITUTE OF ART AND DESIGN Charles H. Scott Gallery
 1925年に創立された、アートとデザインの専門学校。創立者であるEmily Carrは、カナダで最も有名なアーティストの一人なんだよ。そして、その中にあるのがこのギャラリー。
 現在開催されているのは、「General Idea」というエキシビションで、かの「Andy Warhol Foundation」がサポートを行っているんだって。広いギャラリーの壁には、Andy Warholの作品、「Aids」が施されていて、その上から作品が掲げられている…んだけど、この作品たちがかなり面白い。ど〜見てもただの世界地図にしか見えないものや、え?映画のポスターパクリました?っていうような作品、そして、右手を頭の後ろからもってきて、左のほっぺを、こう…むぎゅっとやった人たちばっかりを写した写真。果ては、おっきな額の中で、たくさんの男性たちが“てぃんてぃん”をご自慢なさっている(としか思えない)写真など。素人のワタクシから見たら「ふ〜む…これがアートかぁぁ」という飛んだ感じのアートワークがいっぱい。ゲージュツに精通している方も、私のような素人でもすごく楽しめること請け合いです。
 またギャラリーの入口付近には、「Read」というブックストアがあって、アーティストのモノグラフや評論文、アート系雑誌などの購入が可能。これまたアーティスティックな表紙のものもたくさんあって、読まなくても飾りたい〜っていう可愛い本がたくさん。さらにはノートや、メモ帳、ハガキなど、日常的に使えるようなのもあるから見てみて!

COBJECT DESIGN
 でました! 女の子必見!  垂涎モノのこちらは、シルバーアクセサリー専門のギャラリー。リング、ピアス、ネックレス、ブレスレット、そして腕時計やメガネまで。とにかく女の子なら誰もが大好きなジュエリーが、わんさか展示してある。アーティストの数だけデザインも雰囲気も違うアクセたちが、ガラスケースの中から「私を買って♪私を買って♪」って呼びかけてくるー!!  可愛くて、しかも手が届きそうな値段のものがたくさんあるので、その誘惑から逃れるのはかなり難しいかも(笑)。
 ギャラリー奥では、常に4〜5人のアーティストたちが、ステキなステキな作品を生み出しているんだ。意外(?)なことに、この日いたアーティストは全員が男性。しかも、なかなかゴッツイ感じのオジサマたち。
その大きな手でどうやって、ちっこいちっこい石を埋め込んでいるのかしら…と思うけど、やっぱりそこはプロ。ほぇ〜っと感心してしまう器用さで作り上げていく。 その風貌からは想像もつかないような、繊細で女性らしいリングを制作中だったトロント出身のSakoさんは、作品中80%がリングだというアーティスト。お仕事中にも関わらず、話しかけると、「僕のエンゲージリングは女の子に大好評なんだよ」とニッコリ。なんとここでは、カスタムメイドでの注文も受け付けてるんだって〜。ますます欲しくなっちゃうー!!  ここに来る時には、おねだりできる相手(彼ピや旦那サマ)と一緒に来ることをオススメします(笑)。

DCREEKHOUSE GALLERY  
 
 5人の女性アーティストによって始められたこちらのギャラリーは、なんとオープンして30年という老舗。彼女たちが年齢のために引退を決めた時、大のアートファンである現在のオーナーが買い取ったんだそう。ギャラリーというよりはショップの印象が強いかもしれないけど、展示品は、絵画から彫刻、食器、写真、意味不明(失礼!)なオブジェなど実にさまざま。「作品は大きいし、高くて買えないけど、この絵がどうしても欲しいのー!」という人にオススメなのは絵葉書。全てではないけれど、展示作品をそのまま縮小したものがたくさんあるよ。
 二階のスタジオではアーティストたちが作品づくりに励み、一階で展示・販売を行っている。燃えるような赤い建物だからすぐに見つかるはず!

EKINGSMILL STUDIO POTTERY
 わざわざ実演してくださったDarleneさん
 3人の陶芸家によって創られた焼物アートギャラリー。25年のキャリアを誇るアーティスト、Darleneさんの作品には、フルーツや草花など自然のものをモチーフにした、柔らかい印象の食器や花瓶などがいっぱい。もちろん販売も行っていて、お値段もそれほど高くないから普段使いにもできそうだし、お部屋に飾っておくのもすごく可愛い! 
 また、日本の焼物の影響を強く受けているというBobさんの作品は、活花が映えそうなシックな花器があるかと思えば、木の幹を使って作られた、力強く大きな壁掛けがあるなど、繊細ながらも大胆で男らしい! 毎日3人のうちの誰かがいるので、運が良ければろくろを回しているところや、絵付けを行っている姿を見ることができるかも!

FFIBRE ART STUDIO  
 
 テキスタイル、タペストリー、カゴなど、繊維を編んだ作品のギャラリー。まるで絵画のように細かく描かれたテキスタイルや、ぱっと目をひくタペストリーは、なんとなく北米の冬にピッタリなイメージ。雪の降る日でも、お家の中は温か〜いって感じ。伝わるかしら? スタジオ内には織り機も置いてあり、現在制作中の作品もちらりと覗けたりするんだ。
 中でもオススメはバスケットメーカー、Ennekeさんの作品。オブジェとしてそっと置いておくだけで、オシャレなお部屋に大変身!って感じのバスケットたちは、自然の木の色や形を上手く利用した、味のある形と温かい風合い。アート探検隊の2人からも「可愛い〜!」、「これ欲し〜!」の声が、連続してあがってたよ。

   
  EAGLE SPIRIT GALLERY
住 1803 Maritime Mews Vancouver, BC V6H 3W7
電 604-801-5205
営 毎日 11:00-17:00 (祝日は閉館)
Web http://www.eaglespiritgallery.com
eaglespiritgallery@telus.net

MALASPINA PRINTMAKERS GALLERY
住 1555 Duranleau St. Vancouver, BC V6H 3S3
電 604-688-1825
営 月〜金 10:00-17:00、土・日 9:00-17:00
Web http://www.malaspinaprintmakers.com
mpsprint@telus.net

KINGSMILL STUDIO POTTERY
住 1620 Johnston St. Vancouver, BC V6H 3S2
電 604-682-6575
営 毎日 10:00-17:00
darlenenairne@shaw.ca

FIBRE ART STUDIO
住 1610 Johnston St. Vancouver, BC V6H 3S2
電 604-688-3047
営 火〜土 11:00-15:00

CREEKHOUSE GALLERY
住 #3-1551 Johnston St. Vancouver, BC V6H 3R9
電 604-681-5016
Web http://www.creekhousegallery.com
creekhousegallery@telus.net
営 毎日 7:30-18:00

OBJECT DESIGN
住 #4-1551 Johnston St. Vancouver, BC V6H 3R9
電 604-683-7763
Web http://www.objectdesigngallery.com
info@objectdesign.com
営 毎日 10:00-18:00

EMILY CARR INSUTITUTE OF ART AND DESIGN Charles H. Scott Gallery
住 1399 Johnston St. Vancouver, BC V6H 3R9
電 604-844-3809
Web http://www.eciad.ca/www/whatson/chs_index.html
scottgal@eciad.ca
営 月〜金 12:00-17:00、土・日 10:00-17:00
※現在のエキシビションは、11月7日(日)までの開催。以降のスケジュールはウェブサイトをチェック。