@一流の教育 A二つの公用語 B多様な文化 C四季折々 D安全で清潔 E手頃な費用 F優れた教授陣 Gすばらしい設備 Hコンピューター完備 I最高の環境  ・・・以上は、在日カナダ大使館のWEBサイトに書かれた、カナダ留学10の特徴である。 カナダは平和で、生活水準、教育水準が高いと世界的に評価されている国の一つ。英語とフランス語の2ヵ国語が公用語であるため、どちらかの言語で教育を受けられるという利点があり、また多様文化政策を貫いているため、教育においても、カナダにいながらにして他文化、多言語に触れる機会も多い。国際人を育てるという意味において、カナダほど条件の揃った国も少ない。今回は、カナダのどの州よりも学校数、留学生が多いバンクーバーで、留学生たちにインタビュー。留学して学んだこと、生活の実情などを探ってみたい。 取材・文・写真/椙村 邦子 翁長 カコ
 




カレッジ在籍中は奨学金をもらった


ボランティア先のスタッフたちと


誕生日には友達が手作り
ケーキでお祝いしてくれた


学校の友達とスノーボードへ
太田理紗子さん
留学経歴:16才の時に南米チリにて1年間高校留学、その後バンクーバー近郊のカレッジにて準学士号取得課程を2年間で修了。この9月より待望のUBCの社会学専攻中。

 
 ひとつ、ひとつ丁寧に言葉を選びながら話してくれる理紗子さんは、実際の年齢よりも少し大人びて見える。そんな彼女の最初の留学先は、なんと南米のチリだ。留学先としてはマイナーな国、しかも聞き慣れないスペイン語圏へ旅立ったのは、16歳の時だった。

今しか出来ないことを求めて
 母親が英会話の講師をしていたという理紗子さんは、日本に居ながら外国人と接する機会に多く恵まれ、英会話にも自信があった。しかし、理紗子さんの高校に、一人のペルー人が入学してきたことから、今まで持っていた『言語』に対する意識が変わった。「英語でも、日本語でも通じなかったんですよ、だってスペイン語ですからね。『英語以外の言語』の重大さに気づかされました」と語る。またちょうど同じ頃、あるイベントでホンジュラス人女性と出会った。「力のこもった握手と、両腕でしっかりハグされたことは、とても印象深い出来事でした」と、その女性の中南米独特ともいえる、大らかで親しみやすい気質は、それまで色々な国の人と交流があった理紗子さんにとっても新鮮な驚きだったようだ。
 こういったことをきっかけに、日本とは全く違う文化を持つ中南米の国々は、多感な理紗子さんを強く惹き付けたようだ。「私にとって、その国や文化を知るための手段が旅行ではなく留学でした」。

体験すること、経験することから学べるのが留学

 1年間のチリ留学を終え、同級生たちより遅れて高校を卒業することになった理紗子さんの次の目標は、英語圏での留学であった。ところが例の『9・11』により、既に予定していたアメリカの大学を変更せざるを得なかった。そして候補に挙がった中から最初に返事が来たのが、カナダのカレッジだったのだ。
 実は理紗子さんにとって、これが2度目の行き先変更。16才で訪れたチリ留学も、当初ホンジュラスと決定していたが、ハリケーンの被害に遭い、同じ中南米のスペイン語圏であるチリへと留学先を変えた。「日本とは違った環境で生活する中から学べる何かがあればいい」と語る理紗子さんには、必ずしもこの国でなければならないという強いこだわりはない。
 彼女は、学校以外ではボランティアなどにも積極的に参加している。そして、そこでの色々な人との出会いが、またひとつ貴重な体験の積み重ねとなっていくのだ。

さまざまな体験や人との出会いが未来への道程
 今、彼女が目指している職業は、『Sex Educator』というもの。日本人にとってはちょっと聞き慣れない言葉だが、北米では、性に関するカウンセリングや、小学校などで性教育の指導をする人のことをこう呼ぶのだ。特に大きな出来事があってこの職業を目指すことになったわけではないが、ボランティアで知り合った人をはじめ、友人の妊娠や、日常の話題などから、じわじわと湧き上がっていった思いの集約が、「Sex Educatorの必要性」へとなっていったようだ。また、自分のこの思いを友人に話すたびに、ほとんどの人がその重要性を認めてくれて、彼女を後押ししてくれた。そして彼女は「一口に『性』と言ってもSEXや男女のことだけではなく、歴史の中で女性という『性』が利用されたり、政治や経済とも無関係ではない、という広い意味で興味があるんです」と語る。
 さらに、今年9月から始まった新しい大学では、初めて同じ夢を持つ女性とも出会った。こうしてますます意欲を燃やす彼女は、また一歩、未来に向かって歩き出したようだ。


 留学と言うと、何か結果を出さないといけないみたいな気負いがあるけど、「失敗してもいいや」くらいの気楽さも時には大切。目標はあまり高く持たないで、やりたいことは自信を持って努力すれば夢は叶うと思います。その国に住むことで体験できることも留学の醍醐味。ホームシックになった時は、素直に電話するのが一番です。




ステイ先の子供たちと。
「子供の友達も増えました」


「日本にいた時は、
子供と遊ぶなんて考えられなかった」


一番自分らしいスタイルを
カナダで見つけた


学校の友達と
スタンレーパークへ出かけた時
坂下亮二さん
留学経歴:高校を卒業と同時にバンクーバーのカレッジ系列のESLにて学んだ後、同校のカレッジ編入準備コースを取るが、4月に退学。今年の9月からは別のカレッジ系列のESLに入校。

 
地元の小学生たちに混ざって、大きな体がすり抜けていく。夕暮れのローラーホッケーリンクで一際目立つ存在がある。今年でカナダ生活が3年目になる坂下亮二さん、その人だ。高校時代はもっぱらバスケットに明け暮れたと言う亮二さんの所属した高校のバスケットクラブは、県下はもちろん、東海地区でも優勝経験があるほどの実力だった。当然ながら将来はその道へ進むものと周りの人は思ったに違いない。だが、そんな彼が選んだ進路は、海外の大学で学ぶことであった。

日本とは違った大学生活を目指して
 「日本の大学に対して、良いイメージがなかったんです。自分もその中で流されてしまいそうで…」。もちろん、人それぞれなのだろうけど、スポーツを通して自分の強さや弱さを知る彼だからこそ、大切な物を見失ってしまいそうだったのかもしれない。
 そこで、彼が選んだ進路は留学であった。父親の仕事の関係で、もともとバンクーバーには知り合いも多く、縁があった。だから、留学先も迷わずカナダに決め、学校はバンクーバー在住の日本人を通して紹介してもらった。そして、ホームステイ先も取引先相手宅。そのホストファーザーとは日本でも度々会っていたという仲。こうして恵まれた環境でスタートした留学生活の2年間は、一度もホームシックになることもなく過ぎていった。

家族から離れて学んだこと
 だがそんな彼にも、一度だけ不安を募らせたことがあった。カナダに来てまだ一週間ほどの頃に、「祖母危篤」の知らせが日本からメールで送られてきた時だ。しかもその当時、日本語のわかるホストファミリーはあいにく旅行中だったのだ。留守宅で世話をしてくれていたのは、子供たちの祖父母。そんな中、日本の家族からは、お祖母様の容態と共に「心配ない」「帰らなくてもいい」のメールだけが届く毎日。そうは言われても、不安を隠せない亮二さんの雰囲気を察して心配するホストたち。この状況や気持ちを説明したくても、まだ上手く言葉に出来ないというもどかしさを感じた。しかし、心配したお祖母様の具合もやがて無事回復に向かい、一人海外に出てみて家族の絆を改めて実感した。こうして、亮二さんのカナダでの留学生活は本格的に始まっていったのだ。

アフタースクールはスポーツで充実
 その後は学校生活でも、ホームステイ先でも充実した毎日を送ってきた。特にスポーツ少年の亮二さんを夢中にさせたのがホッケーだった。それ以外にもホストファミリーたちが夕食後に行うボールホッケーにも参加。大人顔負けのプレーをする小学生たちや、子供以上に夢中になってプレーする大人たちの姿に、日本とは違ったカナダの魅力も肌で感じた。もちろん得意のバスケも、YMCAで行われるゲームに毎週欠かさず参加する。これがきっかけでカナディアンの友達も増えたそうだ。亮二さんにとって「留学してよかったと思えるのはスポーツ三昧なところと、色々な国籍の友達ができたこと」と言い切る。
 アクティブな留学生活を送る亮二さんは、スポーツを通じて出来た友人の何人かから「そんなにスポーツが好きなら、スポーツに関連したビジネスでもやったら」とよく言われるそうだ。しかし、その世界の厳しさを知る亮二さんだからこそ、それは考えていないという。また、それは「スポーツを純粋に楽しみたい」と言う彼流のスタイルなのかもしれない。「当面は大学への編入を目指し、大学ではビジネスを勉強したい」と話してくれた亮二さんの挑戦は、これからも、まだまだ続きそうである。


 もし、大学やカレッジを目指しているなら、その学校のESLコースを取ることが一番近道。また、比較的安全だと言われているカナダですが、やはり用心に越したことはないと思いますよ。とくに、プログラムのコースによっては夕方や夜に終了することもあるので。男性でも、相手が一人だからと高を括っていると近くに仲間がいたりすることもありますから。





 

 

その他
・滞在費の合計$4,000
・小遣いなしで$4,800
・食費はホームステイに含まれる(5人)
・小遣いは無制限

主なコース名
・フライトトレーニング ・ホスピタリティー ・貿易ビジネス ・WEBデザイン ・ツーリズム ・幼児教育 ・Eコマース
 
その他
・滞在費は親&自分(5人)