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| 夢を追う。これは、子供すぎず、大人すぎない者にだけ許された特権。 バンクーバーにも、そんな夢追い人たちがいる。彼らが追いかけるものとは何か。 どのようにしてその夢とめぐり逢ったのか。 彼らは今、この街の空気の中で何を感じているのだろうか。 彼ら1人1人が自らの中に秘めているストーリーを聞く。 |
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| 「歴史に残れる人になれたらいいなと思って 日々活動してます」 ―理系からアートってものすごい方向転換だと思うのですが? 伸輔:だね。元々、絵を描くのが好きっていうのはあったけど、カリフォルニアで出会った美術史の先生が、ものすごくパッショネイトな人でさ。ファインアートに魅せられたんだ。でも、版画の創作課程って、理系に通じる部分もあると俺は思ってるんだ。 ―版画プレス機のメンテナンスも手がけているとのことなんですが、それは何故? 伸輔:やっぱり、自分が使うものだし、可愛がろう、大切にしようと思ったから。アーティストの中には、自分が使うプレス機のことをあんまり知らない人もいるけど、俺は、それじゃあイヤだと思ったんだ。 ―とても豪快で大胆なイメージがあるのですが、悩んだりすることはあるんですか? 伸輔:人間として、アーティストとして、迷うことはたくさんある。もちろん壁にぶつかることもあるよ。一番辛いのは描けない時、創れない時だね。どうしても出てこない時ってあるんだけど、それが一番辛い壁だな。 ―その壁はどうやって乗り越えるんですか? 伸輔:意識して何かをやることってないな。ま、友達と飲みに言ったり、体を動かしたりすることだね。スポーツはいいぞ。人間、体動かさなきゃダメだよ。この仕事してると、すんごい肩が凝るんだけど、スポーツやるとほぐれるしね。 ―自分自身を一言で表現するとどんな人ですか? 伸輔:これねぇ…。俺、知らなかったんだけどねぇ、「ワガママ」らしい(笑)。人から言われてさぁ。実家に帰ったときに「俺ってワガママらしいんだよ」って言ったら、みんなに「今更何言ってんの?」って突っ込まれたよ(笑)。 ―常に心がけていることってありますか? 伸輔:アーティストとしては、絵のこと、作品のことを考えること。常にね。ふと目に留まったものがアートになる。人間としては…「一日一善」(爆笑)。 |
いやいや。人に優しくすることだね。学生たちにも、ポジティブな意見を伝えて、叱る教育より、誉める教育をしたいと思ってるよ。叱られて育つと人間ダメになっちゃうからね。 ―日本的な雰囲気の作品が多いように思うのですが、何か意識されてのことでしょうか? 伸輔: 描きたいものがあるから描くだけで、特に“日本”を意識して創ったことはないね。ただやっぱり俺は日本人だから、生まれ育った中で見てきた色や形が、無意識に出ちゃうんだと思うよ。 ―ご自身の創作活動をしつつ、教鞭を執るのって大変じゃないですか? 伸輔:大変だねぇ。俺、めちゃくちゃ忙しいよ。ホントに(笑)。でもね、教えるのは大好きなんだ。アートのクラスはキャッチボールなんだよ。自分の好きなことを伝えたいし、俺も学生達からもらうものがあるしね。それに、生活もしてかなきゃいけないからさ(笑)。 ―伸輔さんにとって宝物はなんですか? 伸輔:作品だな(即答)。俺にとっては我が子みたいなもんだ。可愛い〜ってね(笑)。 ―夢はなんですか? 10年後の自分はどうなっていると思いますか? どうなっていたいですか? 伸輔:俺ねぇ、アートを始めたころは教科書に載ることが夢だったんだ。今はねぇ、美術史にとって大切な人。歴史に残れる人になれたらいいなと思って日々活動してます。10年後には、ある程度の位置にいたいっていうか、アーティストとして尊敬される人になっていたいな。 ―最後に好きな言葉を教えて下さい。 伸輔:う〜ん…なんだろう。あ、「常時真剣!」。何をするにもね。しかしこれ、知り合いが読んだら笑うんだろうなぁ(笑)。 (聞き手・文:國枝綾) |
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