“だし”へのこだわりが旨さの決め手
バンクーバー風 海鮮寄せ鍋
この人が鍋奉行

江藤 順一さん
 スポーツをこよなく愛する体育会系お奉行が、バンクーバーの味覚をふんだんに取り入れた鍋を引っさげて見参。助手のアク代官(妻)との息もピッタリ。愛読書は「美味しんぼ」。
その壱 材料を準備
材料リスト(4人前)
  • 牡蠣のむき身(oyster) 1LB
  • 鱈(fresh rock cod whole) 1尾(約1LB)
  • 鱈の切り身(rock cod fillet、つみれ用) 0.9LB
  • えび(small shrimp) 約0.6LB
  • クレソン(watercress) 1束
  • オイスターマッシュルーム 1パック(1LB)
  • えのき 2パック
  • 白菜 小1個
  • 大根 小1本
  • ねぎ 1束
  • 万能ねぎ(green onion) 2束
  • 卵(つみれ、おじや用) 4個
  • しらたき 小1袋
  • 焼き豆腐 1丁
  • レモン・ライム・ポン酢 適宜
  • 昆布 適宜
  • 米 1合
  • 鷹の爪 適宜
  • ごま油 適宜

材料選びのポイント
 牡蠣は殻つきのものよりもむき身の方が安く手に入り、手間もかからない。鱈は切り身よりも丸ごと1尾の方が新鮮なうえにお値打ち。
 野菜は日本の鍋料理で使うものが手に入りにくいので、上手に代用品を探す。春菊の代わりに“クレソン”、しいたけの代わりに“オイスターマッシュルーム”を。どちらも安い。この発想は他の料理にも生かせそう!

オイスターマッシュルーム
ソフトな食感がしいたけに近いオイスターマッシュルームは利用価値大。
クレソン
ステーキの付け合わせでおなじみのクレソンは春菊のかわりに。

値段の相場を把握して、安い食材を賢く手に入れるのも鍋奉行の力量。野菜なら断然「サンライズ」がおすすめだね。

奉行おすすめの店
中国系グローサリーストア「SUNRISE MARKETS」
 野菜がとにかく安いと評判の「サンライズ」。品揃えも豊富だ。セール時にまとめ買いしておくのもいい。(住所300 Powell St.)
その弐 仕込み
仕込みのポイント
 味の要となる“だし”作りは手間ひまかけたいところ。前の晩から昆布を水に浸しておき、そこにえびの頭や魚のあらを加えて加熱すると旨みのあるものに仕上がる。別鍋にたっぷりと作って、差し水の変わりにこのだしを加えれば、最後まで味が薄まることがない。
 また店頭でよく見かける“つみれ”は、意外にも買うよりも作る方が安上がりなうえに美味。鱈の切り身を粘りが出るまで包丁で叩き、ねぎのみじん切りと卵黄2個を加えて混ぜ合わせた後、ボール状にする。

ポイントは“だし”。鍋をやるなら“だしの素”などで手抜きするべからず。昆布は沸騰直前に、えびは臭みが出ないように早めに取り出して。
薬味
“すだち”などの柑橘類はレモンやライムで代用。意外に好相性でクセになる味。

自分でさばけない人は売り場の人に頼んでみよう。うろこも取ってもらえる。
つみれ
スプーンを2つ使うと簡単に丸まる。小骨も忘れずに取り除いておこう。
牡蠣
大根おろしでもみ洗いしてから熱めのお湯に通せば、気になる臭みも解消!
その参 いよいよ調理  調理、3つのポイント
ステップ@
野菜はそれぞれ一口大に切り、しらたきは湯通ししておく。ポン酢が準備できなければ、だしにしょう油を加えて味を付けておいても。
海の“オイスター(牡蠣)”と山の“オイスター(マッシュルーム)”で、いかにもバンクーバーっぽいね。

ステップA
だしを土鍋に移して強火にかける。沸騰したら火の通りにくいものから順に材料を入れていく。
白菜の芯みたいに煮えにくいものが最初。豆腐や牡蠣のように生でも食べられるものは最後でオーケー。

ステップB
つみれが浮き上がり、えびの色が赤く変わった頃が食べごろ。出来上がる直前にクレソンを入れる。
当家の鍋の命ともいえる“クレソン”。最後に投入し、一瞬だけフタをすること。決して煮過ぎないように!
お鍋の後のお楽しみ!
「おじや」
 鍋のシメはやっぱり“おじや”! ということで、江藤家直伝のおいしい“おじや”の作り方を紹介しよう。
  1. 鍋の中身をさらってだしを足し、米を1合分入れてぐつぐつ煮る。米は炊く前のものを使うと歯ごたえのある仕上がりになる。炊いたものを使う場合は一度さっと水洗いをしておくこと。
  2. 残った野菜をみじん切りにして加える。こうすれば無駄なく使い切ることができる。
  3. 卵2つを溶いて流し込み、フタをする。
  4. お好みでポン酢や万能ねぎを加えて、さあ召し上がれ。
    昆布の再利用法:だしをとった後の昆布をきざみ、ごま油で炒めてしょう油を差せば即席佃煮の完成!
最後のコレが楽しみで、メインを腹八分目に押さえてしまう人も多いはず。
   
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