「こうして私は離婚しました」

国際結婚、偽装結婚と続いてきましたバンクーバー裏通り。結婚シリーズ第3弾として取り上げた今回のテーマはズバリ「離婚」です。日本に比べて、こちらの離婚率は想像を絶するくらい高いと聞きます。結婚する時には、「この人しかない!」と思って始めたはずの結婚生活が、一体何処で歯車が狂ったのか?10組のカップルがいれば10通りの人生があり、それぞれの価値観があり、様々な人生劇場がある。今回はバンクーバーでの国際色豊かな離婚事情を熊子が調査してきました。

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ケース@ 2回目でうまくいく場合もあるのよ
Aさん 35歳 移民

私は、日本で知り合った日本人の男性と結婚した後、彼の仕事の都合でバンクーバーに移民してきました。日本では平凡な主婦生活を送っていた私。海外での慣れない生活環境もあり、よく喧嘩をするようになりました。私も孤独だったんだと思います。小さな価値観のずれがどんどん大きくなり、喧嘩はエスカレートする一方。軽い暴力まで振るわれるようになりました。
ある日、「もう耐えられない」と思った私は、家出をしました。その後、別居をしながら離婚の手続きを着々としていた時、知り合ってしまったんです…。新しい彼と。彼には旦那に無い包容力があり、坂を転がり落ちるように私達は恋に落ちてしまいました。やっとの事で離婚が成立した後、私は悩みました。この先どうするか。新しい彼には残念ながら移民ビザがありませんでした。なので2人で日本に帰るか、それとも私がスポンサーになって移民ビザを取るのか。私たちの出した結論は、2人でカナダに残り、新しい人生をはじめること。
やはり、離婚してすぐに違う人と結婚するという事を、日本にいる私の両親、彼の両親、両方の理解を得るのが難しかったからです。こうして、私がスポンサーになり彼の移民ビザを取得。バンクーバーは、日本人社会が非常に狭いです。なので、ここに残る事は私にとって相当の覚悟が必要でした。でも、彼を、そして自分を信じたかったんです。人は誰でも間違いを起こします。しかし、その間違いは、次へのステップの為に起こる事だってあるのだという事を、身を持って経験しました。だって、今、私は2回目の結婚生活を本当に幸せに送っています。
(熊子)
彼女の場合、本当に2回目の結婚で幸せに暮らしています。離婚が、幸せへの道になる事もあるのね。しかし、暴力振るわれたら女の人は絶対に不利やわ。暴力反対!

ケースA 慌てて結婚したばっかりに…。
Tさん 28歳 移民

学生でバンクーバーに来た私は、ここで知り合ったチャイニーズカナディアンの彼と、短い付き合いだったにも関わらず結婚しました。私のビザの関係で、遠距離か、結婚か、と選択を迫られた時、2人の出した結論が結婚だったんです。今思えば、これが全ての間違いだったのですが…。
短い付き合いの中で、思った以上に相手の事を見極める事が出来ていなかった私は、結婚生活が始まってすぐに、お互いの価値観があまりにもずれているという事が気になり始めました。だけど「私の思い過ごしだ!」と自分に言い聞かせ、なんとか相手の嫌な所を見ないように頑張ったんです、自分なりに。価値観は合いませんでしたが、体の相性は本当にバッチリ。なので、仲直りはいつも体で、という生活が続きました。
そんな私達の生活が決定的に狂いだしたのは、主人の両親と同居する事になってから。中国人は、家族とのつながりが本当に強く、近いです。カナダではあまり考えられない事だと思うのですが、両親との同居を強いられました。仕方なく受け入れたのですが、同居だとどうしても両親に気を使うし、なにより嫌だったのが、心置きなく夜の生活を楽しめなくなった事。これは、体で日頃の価値観のずれを解消していた私たちには決定的な打撃でした。お互い同居に伴う余計なストレス、それに加えてお互いの考え方の違い。気付いた時にはもう解消できないほどずれていて、一から話し合って詰め寄るというエネルギーも無く、逃げる、という選択を取りました。離婚後、これからカナダに住むということをぼんやり考えた時、ここはもう自分にとって、何の魅力も無い街に成り下がっている事に気付き、両親も友達もいる日本へ生活の基盤を移し、第2の人生をはじめることにしました。バンクーバーにも、カナダにも何の未練もありません。
(熊子)
お互いの事をよく分からないまま結婚すると、こういうことになるのかも知れませんね。ビザという期限のついた付き合いゆえに燃え上がる恋は要注意!

ケースB あぁ、日本に狂った私の主人
Oさん 32歳 移民

カナダで、カナダ人の彼と知り合い、それなりの付き合いを経て結婚した私達。交際期間が長かったので、彼の事は十分わかっているつもりだったんですが、本当の彼自身を私が一番分かっていなかったんだと思います。新婚当初はカナダで生活していた私達ですが、なかなかいい仕事に就けなかった旦那と相談し、しばらく日本に出稼ぎに行く事にしました。日本では簡単に英語教師の仕事が見つかり、こちらでは考えれないくらい良い給料ももらえるようになり、生活は安定。その間に子供も生まれ、幸せな生活を送っていました。しかし、彼の学校の生徒が、結婚している事を知っているにもかかわらず、アタックをかけてきました。最初は相手にしていなかったのですが、子供の事で頭がいっぱいで余裕のなかった私に寂しい思いをしていた彼は、ちやほやしてくれる沢山の日本女性に理性を失い、不倫をするようになりました。
それを見つけた私は、崖から突き落とされたようなショックでした。何を言っても止めてくれない彼と私の存在自体を無視する女性に、精神的に参ってしまった私は、子供と2人でカナダに戻ってきました。女性が一人で子供を育てようと思ったら日本よりカナダの方がよいと思ったからです。実際、ここでは母親しかいないということで、白い目で見られることも無く、今は2人で仲良く暮らしてます。今でも許せないのは、未だ日本で皆にちやほやされながら生活している元主人と、一緒に暮らしている女性。書類上はまだ離婚できていないのですが、彼らが一緒になる事が許せないので、当分このままの状態でいようと思ってます。
(熊子)
日本人はとかく外国人をちやほやしがちじゃないですか?そうやって日本に行ってからちやほやされすぎて、勘違いしている外国人が多いと聞きます。現実を見るのが怖くて母国に帰れないのか?現実逃避?

噂の検証
カナダで離婚は簡単に出来ない、と聞いたのですが本当ですか?

日本で離婚する場合、離婚届という紙切れ1枚。そこにサインをして出せばとりあえず離婚は成立してしまう。その紙切れ1枚が、かなりの重みがあるのだが。いっぽうカナダでは?
 カナダでは思ったより簡単には離婚できない。多くの場合、弁護士を雇い裁判所で離婚の手続きが行われるからだ。性格の不一致などで離婚したいと思う場合、最低でも1年間別居しないと、話は簡単に進まない。お互いに財産分与などの話し合いがなく、同意の上で離婚する場合は、裁判所に行かず当事者達だけで処理はできる。しかし、親権問題、財産分与など、話し合いがある場合はやはり弁護士を雇い、裁判所での話し合いをする必要がある。
熊子の目
離婚を経験した事のない私がこんなこと言っても説得力は全然ないのですが、結局誰と結婚しても要は同じだと思うんですよね。価値観や考え方が全く同じな人なんていない。嫌な所は誰でもあるし、我慢できない事は、誰と結婚してもでてくると思う。それをどうやって乗り越えていくか。2人でいろんな事を話しながら結婚生活での困難を乗り越え、そうやって歴史を築いていくのが結婚生活なのではないかと思いました。
でも、今回の取材を通して正直悲しかったわ〜。もし私も、彼女達と同じ事されたらやっぱり離婚したいと思うかも。もっと我慢が必要な気もするし、かといって「そういう生活を続ける事が健康的?」って聞かれたら答えに困るわ。は〜。男と女の事は本当に難しいね。結婚が人生の出発点であるように、離婚もある意味人生の出発点のような気がします。大きな人生の決断として離婚を選んだ彼女達が、新しい道を見つけられますように!

 

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