カナックス、プレーオフ2勝4敗で惜しくも敗退
今シーズン17回しか負けていないデトロイト・レッドウィングスとプレーオフで対戦したカナックス。Sweep(全勝)されても仕方ないくらいの実力差だったが、善戦して2勝4敗の成績だった。緒留加はGMでの3戦をぜーんぶ見てきたゾッ。しかし全敗だった。途中で見に行ったイチローのゲームまで負けた〜。くやし〜〜〜。
 

●デトロイトでの第1・第2ゲーム●

 プレーオフの出だしは快調だった。まずは敵地のデトロイトに乗り込んで2戦。ここでカナックスはなんと2連勝してしまった。レッドウィングスのファンも驚いただろうけど、カナックス・ファンも驚いた。なんせ相手はレギュラーシーズンで無敵を誇ったダントツ1位チームなのだ。しかも初戦の17日は3−3でオーバータイムとなり、劇的なサドンデス勝ちだった。
 続く2戦目も5−2と圧勝。カナックスの動きはよく、シュートはバシバシ決まり、「カナックス、うまくなったよねえ」と、テレビを見ながら緒留加は何度も感慨深くつぶやくのだった。この時点では、レギュラーシーズンでパワーを使い果たしてしまったかのような高齢チームのレッドウィングスに、若さと体力で後半上り調子で来たカナックスの勢いのほうが勝っているかに見えたのだが‥‥。

●バンクーバーでの第3・第4ゲーム●

 いきなり2勝もしたもんだから、バンクーバーのファンは完全に舞い上がってしまった。まあ仕方ないよね。去年はプレーオフを目前にして、エースのNo.19 マーカス・ナズランドが骨折するという悲劇に見舞われていたのだから‥‥。
 日本からプレーオフを見に来た友人2人(カナックスがプレーオフ行きを確定する前から航空券とホテルを押さえていたツワモノである)と、いつもより早めにGMプレイスに向かった。プレーオフでは白いタオルを片手で持ってグルグル回すのが恒例の応援スタイルなので、入口で入場者に無料配布するのである。(ショップでも$3で売ってるが)。遅いとなくなる可能性があるので早目に来たというわけ。質は悪いが「STANLEY CUP PLAYOFFS 2002」とプリントされているタオルは、ファンにとってはお宝なのだ。
 プレーオフでは、扮装やペインティングをしている過剰盛り上がりのファンを ウォッチングするのも楽しみの1つ。この日も、厚紙とアルミ箔で作ったスタンレーカップ型の帽子をかぶっている3人組や、顔にカナックスのマークを描き旗をマントにしている男の子たちなど、思わず吹き出してしまうような扮装人間続出だった。
 しかし、そんなファンの盛り上がりをよそに、ゲームのほうは2戦とも惨敗。パスはまったくつながらず、パワープレーはほとんどモノにできずに、落ち着きを取り戻した王者レッドウィングスに終始翻弄された感じだった。第1・第2ゲームとはまるで別チームのような印象すらあった。いったいどうしたんだ、 カナックス!?私達は「地元ファンの応援があまりにすご過ぎてプレッシャーになってしまったんじゃないか?」と本気で心配していた。

● 4月後半のカナックス---プレーオフはこう戦うぞ!●

 8位だったカナックスの対戦相手は1位のデトロイト・レッドウィングス。今年ぶっちぎりでリーグ1位だった名門チームだ。その成績は、なんと51勝17 敗10引分け4延長負けだって。今シーズン、17回しか負けてないんだよお〜。ファンは気分いいだろうなあ。
 しかし、そんな強豪チームにも弱点が1つある。高齢化だ。主要プレーヤーがみ〜んな30代半ば。ディフェンスのクリス・チェリオスなんてもう40だ。このベテラン・チームに、若いカナックスがどう挑むかが見もの。プレーオフの経験が浅い選手が多い中で、94年にファイナルまで進んだ時のキャプテン= No.16トレバー・リンデンの存在は大きい。精神的に引っ張っていくキーパーソンとなるだろう。
 プレーオフの1ラウンドは、最高7戦までで4勝勝ち抜き方式。第1ラウンドは17日から既にスタートしており、上位チームの本拠地から始まるのでデトロイトでまず2戦、21日・23日とバンクーバー。決着がつかなければまた1戦ずつ行ったり来たりするので、27日もGMでゲームが見られる可能性がある。チケットはもう完売だが、テレビではお見逃しなく!

●今季最後の試合、バンクーバーでの第6ゲーム●

プレーオフ第1ラウンドの
決着がつき、
恒例の握手をする両チーム
ゲーム・スコアを2−2として、再びデトロイトに飛んだカナックスは、第5ゲームで無念のシャットアウト負けをしてしまう。第1ピリオドで既に3ゴール許してしまったゴーリーのNo.39ダン・クルーチェは、No.1ピーター・スクードラと交替するが、スクードラも1点入れられ、1ピリでもう0−4に。そのままのスコアでゲーム終了。カナックス、まったくいいところなーし。
 そしてバンクーバーでの第6ゲームが始まった。開始1分でいきなり1ゴールされ、3分後にまたゴール。早くも0−2となったが、今日のカナックスは第1・第2ゲームのような動きを見せ、1ピリ中に2点返してゲームを振り出しに戻した。
 「おっ、これはいけるかも!」と思ったら、2ピリで立て続けに3点も取られ、逆転はかなり難しい状況に。3ピリで2点取り返すも、最終スコアは4−6。若いカナックスは、ベテラン揃いのレッドウィングスに、最後は経験差で負けてしまった感じだった。しかも悔しいことにブレット・ハルにハットトリックを許してしまった。
 緒留加はどうもハルが嫌いだ。彼はカナダ生まれのカナダ人なのに、アメリカ国籍も持っていて、長野オリンピックの時からチーム・アメリカに所属しているのだ。このうらぎりものぉ〜!さらに好かんのがクリス・チェリオス。この日の3rdスターに選ばれた彼は、満場のブーイングの中(既にキラワレモノなのである)に出てきて、わざわざリンクを大回りし、ガッツポーズまで披露して帰っていくという憎たらしさだった。
 カナックスでは、プレーオフ中に目立ったのがNo.33ヘンリク・セディンとNo.24 マット・クック。それぞれ3ゴールずつ決めている。そして誰よりも果敢に戦っていたのがNo.16トレバー・リンデン。94年にチームをファイナルまで導いた元キャプテンの意地がそうさせたのだろう。
 逆にデトロイトのディフェンス陣に徹底的にマークされたトップライン(ナズランド/モリソン/バートゥッジ)は、思うように得点できなかった。これも敗因の一つ。
 第6ゲームの終わりは感動的だった。リンクに物を投げ入れて立ち去る心無い人たちもいる中で、最後まで残って見守ったファンは終了2分前から全員立ち上がり、タオルを回して、頑張ったカナックスの健闘を称えた。最後は割れんばかりの拍手の中でのカナックスの2001−2002シーズン終了だった。
 というわけで、みなさん、今シーズンはご愛読ありがとうございました。2002−2003シーズンの記事は9月のアイスホッケー観戦特集から始まります。
SEE YOU NEXT SEASON!!
 
 文/緒留加(おるか)
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