相手の攻撃から身を守る、実用的な武道 「礼!」「なおれ!」の挨拶を終え、準備運動が始まった。いきなり、腹筋60回ほ どはやっただろうか。運動不足の身にはチト厳しい。腕立て伏せは、拳を立てている 人もいる。瞑想の時間を挟んで、次は「型」の練習。素振りのような感じなので、見 よう見まねでやってはみたものの、突きと蹴りの組み合わせとなると、もうついてい けない。Ronさんが見かねて「心配しなくてもいいよ、結構難しいことやってるか ら。できる範囲で真似してみて」と声をかけてくれた。彼はUBCでは自らが教えてい る上段者。ベテランのおじさんたちから下は高校生まで年齢層の幅は広いが、初心者 でも溶け込みやすい雰囲気を、生徒全員が協力して作っているクラスだ。
「少林寺は、基本的に護身のための武道。攻撃を受けたときは、相手の体勢を崩し たり急所を突いたりすることで攻撃できなくなる。攻撃をいかに防いで反撃するか、 という技術なんです」という橋本政明先生は、少林寺拳法をバンクーバーで教え始め て21年。カナダに来た当初は、わざわざロスアンジェルスまで稽古に通っていたこと もあったという。今ではたくさんの生徒を持ち、計3カ所の道場の稽古を監督してい る。今回参加させていただいたクラスは、ほとんどが長く続けている人ばかり。日本 人もカナダ人も楽しみながら練習している。 4年前にワーキングホリデーでカナダに来た、という幸子さんは、昔から武道を やってみたかったこともあり、少林寺拳法を始めた。習いたての頃、旅先で男性に腕 を捕まれ、連れて行かれそうになるという危険な目に遭ったが、少林寺で覚えた技で 腕を払い、難を逃れたことがあったそう。 「例えば、こう手首を捕まれたとしますね。でも、手の甲を反らせるだけでも握る 力が弱まるんです」 早速橋本先生の手首をギュッと握ってみたレポーターだが、スルリと逃げられてし まった。さらに、少林寺拳法では、経絡秘孔に基づいた「急所」を教えている。押さ れると、たいして強い力ではないはずなのに、思わず「イタタ....」と悲鳴を上げて しまう。この他に、投げや受け身もあり、「守備」と「攻撃」を兼ね備えた、非常に 実践的という印象を受けた。 「体格が小さくても、自分の持つ力だけでできるから体に無理がないのが魅力です ね。突きは腕のシェイプアップ、蹴りはヒップアップ、ひねりの動作でウエストにも 効くから、ダイエットにも最適です(笑)!」 と、さちこさん。型の練習だけでも汗がじんわり出てくるし、1時間45分の練習は充 実感たっぷりだ。 *ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*
*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*
*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*
|
|||||||||