バンクーバーの日系メディアで最も怪しいコーナーとして知られる「仮名田熊男バンクーバー裏通 り」が、ついに海 外に進出した。その地とは、おフランスの首都であり、夢見る乙女が憧れる、花の都"パリ"。ちょっと熊男には似つかわしくない土地のような気もするが、今年からワーキングホリデーが始まったパリは、バンクーバーに潜伏するワーホリ諸君にとっても注目の土地。また、パリに滞在する日本人の数は2万人(推定)を超え、日系人社会も大きくなる一方だ。これは放ってはおけない!ってことで熊男は、アメリカ大陸を横切り、大西洋を渡り、ヨーロッパに乗り込んだ。
しかし、裏通りをひたすら歩いてきた熊男が、そんな俗世間に染まっているはずがない。(とかなんとか言いながら、結構買い物好き&ミーハー)大都市パリには観光ガイドブックに載っているきらびやかな顔だけでなく、そこには人々のリアルな生活があるはずだと確信していた。こうして熊男は、パリの日系人社会の「裏通 り」に潜入することを決意した。 実を言うと、ほんとは個人的な休暇でパリを訪れたはずの熊男。美しいパリジェンヌとのセーヌの川ほとりを歩きながら、真実の愛とエロスの関係について語り合うはず(妄想)が、何の因果 かウップスの取材に数日を費やすことになってしまった。まあ、世の中そんなに甘かないけど、飲み友達だけはちゃんと作ってきたよ。 それにしても、貧乏なウップス編集部から旅費が出るわけでもないのに、取材してきた熊男って偉くないか?みんなでもっと尊敬しよう。てなわけで、仮名田熊男が見たあなたの知らない本当のパリの姿を紹介しよう。 1999年からスタートしたフランスのワーキングホリデー。オーストラリア、ニュージーランド、カナダといった、どちらかというと今までは地味な国で実施されていたが、 ついにフランスでも実施される!というニュースは、パリを夢見る若者を喜ばせた。(今後、ドイツ、イギリスでも実施される)。 しかし、一つ大きな問題がある。ご存知のようにフランス人とは、フランス語を話す人々なのである。これは日本人に取っては大きなネック。下手くそとはいえ中学、高校で6年 間勉強した英語なら“ハウマッチ!”とか“ディス・イズ・ア・ペン”とか話せるけど、フランス語はどうだ?この熊男も“ボンジュール”“ジュテ〜〜ム”くらいしか知らなかったぞ。 また、新しい制度を受け入れることが下手クソなフランスでは、ワーホリの制度がまだまだ認知されていない。そのため、フランスのワーホリ第一期生を待ち構えていたのは、混乱と全く予期しないような試練だった。果 たして彼らは、ちゃんと仕事を手に入れて、憧れのパリで楽しく暮らしているのだろうか?そんな不安と希望でいっぱいのワーホリ一さん達に熊男が会ってきた。
●ワーホリの権利を求めて立ち上がれ!● その一人、岡朋子さんは高校、大学とフランス語を学んだ。卒業後大学自体から働いていたリゾート関係の会社に入社して、マレーシア、ニューカレドニア、フランスなどで経験を積み、フランス語に磨きを掛けた。その後日本に帰国。出版社、英仏通 訳、秘書などを経て、再びワーホリとなってパリに帰ってきた。語学力のある彼女は、すぐに大手旅行代理店の仕事を見つけたが、協会設立のために退社。将来デコレーターの勉強をしたいと思っている。 菅野亜紀さんは、高校卒業後、ブルターニュ地方の美術学校に入学。それから7年間学生ビザで滞在するが、資金切れで帰国。デザイン業界での就職を考えるが、フランスでのワーキングホリデー開始のニュースを聞いて飛びついた。パリではデザイン関係の就職先を探すが、職歴がないこととがネックとなり不採用。やむなく日本料理店でバイトをするが、旅行代理店のフルタイムの仕事を手に入れ、現在もそこで働いている。 こんな2人が最初に出会ったのは、あるウエッブ・サイトの掲示板を通 じて。“他の人たちの意見を聞いてみたい!”と思った菅野さんの呼びかけに、岡さんを始めとするワーホリ1期生が応じて、飲み会が成立。“ワーホリの立場を良くして行きたい”という共通 の思いがあった2人は、次第に仲良くなっていった。 行動力がずば抜けた菅野さんと、経験豊富で落ち着きのある岡さん。なんだか対照的2人だが、なかなかのコンビ。「全く違う性格だからこそお互いを必要としたのかもしれません」と岡さん。こうしてワーホリ協会がスタートした。 そんな2人が考えるフランスのワーキングホリデーの欠点とは、以下の通 り。
☆フランスの公の機関においてもワーホリというシステムが認知されていない為、色々な手続きに無駄 な時間が掛かる。 ☆ビザ終了後、フランス国内で観光ビザに切り替えることが出来ず、一度出国しなければならない。 申請する際の最低所持金がたった1万3千フラン(1フラン=約14円)で良いなどの利点もあるが、他の国のシステムと比較するとマイナス面 が目立つようだ。 しかし、組織を運営しようにも資金も人材もない。そこで二人が目をつけたのが、インターネット。「ウエッブ・サイトを作って実績を積んでから、将来的にワーホリや留学生をサポートできるような新聞を作っていくつもりです」と菅野さん。もしこのプランが順調に進めば、これから続いていくワーホリの人々にとって、力強い存在になるだろう。この新しいワーホリ協会が軌道に乗るまで、前途多難だが、勇気ある2人の今後を期待したい。 Office des Vacances-Travailウェブサイト(http://www.ovt.kdd.fr/)
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